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世界の暮しのぞいてみませんか

今日において、旅をすることは困難な世の中になってしまった。いつ元に戻るか誰も見当がつかない世の中だ。だが、世の中なんていつも見当なんかつかない。そんななかでこそ、映画で旅してみませんか。

ここには、世界の風土がある2021年10月29日(日本)公開『場所はいつも旅先だった』。

世界の窓を開けてみよう。

今作は、世界5か国・6都市を旅した1本のドキュメンタリー映画である。ここには、劇的な世界はない。すべてありのままだ。編集する余地もない。だが、他人を見ていると自分を見ているような気持ちになる。

旅をしたいと思うのは、いつも自分に気付きたいときだ。世界を見ても世界がわかるわけでもなければ、世界を手に入れるわけでもない。ただ、自分に気付きたいという一種の欲望に駆られてふと、動いている。

これは、あなたのドキュメンタリーではない。誰かが行ったあなたのための旅。こうして記事をあなたが読んでいる合間。勉強をしている人もいれば、お風呂に入っている人もいる。もしかしたら、食事中かもしれない。そんな、いつもの自分とは違う人々を人間観察してみる。映画だからこそ、他人に気を遣わず、感じることのできる体験が今作にはある。

本作は、クリエィティブディレクター、エッセイストである松浦 弥太郎氏目線で描かれる。実にセンスのいい画を見られることだろう。

今日という一日もあなたの旅のひとつになる。

それでは、それでは。


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