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音楽の「価値」を考えたことありますか?

2022年に入ってから6月入るまで、お陰様で思ってた以上にクリエイティブなスケジュールがいっぱいで、頭をフル回転に充実のクリエイター冥利に尽きる半年を過ごしました。
たくさんの楽曲に携わり、たくさん経験させていただいた結果、
まだまだ「音楽制作は奥が深い。」という話。

30年あまり音楽制作をやってきて、録音技術の進化とDTMの進化と、この30年で様変わりしておりますが、「楽曲を作る」という人間の追求は止まることを知らず、便利に進化した制作方法が増えれば増えるほど、音楽制作の沼が顕著に現れ、正解が見えない状態になりますよね。
でもその結果として、最終的にはデジタルのデータではなく、この経験を蓄積した人間の耳感覚がアナログで最強だなと思うこの頃です。

デジタルとアナログが交錯するスタジオ

まぁこの耳感覚をAIに学習させて10年後ぐらいにはAIプロデューサーが誕生し、「いま売れるレコーディング案をAI提供」とか、売れるMIXをAIがしてくれたり、なんなら売れる楽曲もAUTOで作曲してくれちゃうという、クリエイター達にとっては面白くない時代が来るのかも知れませんが(笑)
それはそれとして聴いてみたいので、AIジャンルが生まれるのかも知れないね。

先ほどのスタジオ写真は、今年2022年の仕事時のものですが、デジタルとアナログが交錯しているスタジオは、萌るよね。
デジタルなのか、アナログなのか、最適解を人間が選択して楽曲を作り上げていく作業自体が、人間の幸福を感じる行動(アート)でもあり、AIに置き換えることとは別次元の価値が存在していると思いたい。

2003年にiTunesが音楽ダウンロード配信をスタートさせて以来、
現在の音楽1曲の価値が0.3円(1再生/アーティスト収入)になり、音楽の金銭的な価値は下がっているのかも知れませんが、
「この曲聴くと〇〇を思い出す」とか、
「この曲聴くとテンション上がる」とか、
心情に作用する音楽ならではの価値は計り知れないと思うのです。

その心情に作用させる音楽を作る耳感覚は、やはり人間の感覚センスでアナログなものと、まだまだ思いたいところ。

この耳感覚のためにも、自分がカッコいいと思う作品をただ自分のために仕上げるアート(表現)は、仕事をする上でも心の衛生的にも大切なバランス。
音楽の最高な価値を引き出すために。

そろそろ、個人的なソロ作品を自由に作る時間を作ろうかなと。
そんなことを思いながら、音楽の価値を見つめてみました。
皆さんの音楽の価値はどんなですか?


小林信一:音楽家
https://linktr.ee/Shinichi_Kobayashi

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