高速道路から見える夜景
夜の高速道路から見える都会が大好きだ。
私が死んだらあの灯りの1つに生まれ変わりたい。
マンションの灯りの集合、ただそれだけなのに
どうしてか泣きたくなるほど懐かしさを感じる。
夜の街並み、街灯や家の灯りの群れが好きだなと思ったのは父の実家に帰省していたとき。
夏休み、仕事で忙しなった両親は2週間ほど私を実家に預けていた。
そのときはいつも祖父と同じベッドで寝ていた。
なかなか寝つかない夜、2階の窓のカーテンは開いている。そこから夜の街を眺めるのが好きだった。
もしかしたら電波塔の影が動くんじゃないか
あのボーリング場、いつまでやってるの?
山の上にはお城の影も見える
怖いものが嫌いな私は漠然と夜も怖かった。
怖かったけど窓から眺める夜の景色は私にたくさんの想像をさせてくれた。
家の灯りがたくさんちらついてるのが綺麗だなと思ったのはそのときだ。
灯りのあるところで誰かが暮らしてる。
都内の高速道路を通るとたくさんの大きいマンションが見える。それぞれの部屋の灯りはついていたり消えていたり。
大人になってからもその景色がすごく好き。
子どもの頃に見ていた夜景とは全く違うのだけど、誰かが暮らしている灯りにすごく惹かれるのは、祖父母の家での体験からなんだと思う。
懐かしさを感じるのも夏休みに帰省をしたという特別な中でのできごとだったから。
私はあの灯りになりたい。
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