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ボーリング・アローン(孤独なボウリング)

社会的資本の古典「ボーリング・アローン」についての覚え書き。

社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)とは?

ざっくりまとめると、「人とのつながりがもつ力」。
個人間のつながり、およびそこから生じる互酬性、信頼性、規範など。
社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)は、カネ・モノ・教育などとともに、豊かな社会づくりに不可欠の財とされる。
個人の健康や幸福、さらには経済発展、民主主義までもが、社会関係資本の十分な蓄積に依存していることがわかっている。
コミュニティの結束が弱まると、学校や近隣関係がうまく機能しない。

ボーリング・アローンとは?

ボーリング・アローンは、2000年にハーバード大教授が出版した本のタイトル。
社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)の古典。
日本語に訳すと「孤独なボーリング」。

米国市民がボランティアで運営していた「地域のボーリング大会」。
日本でいうと、地域のお祭りやカラオケ大会、回覧板のようなものだろうか?
これらが社会の隅々に根を張り巡らし、社会的資本を支えてきた。
今ではそれが失われ、黙々と「孤独なボウリング」に興じる市民が増えた。

なぜ米国の社会的資本は崩れたのか?
働きすぎ(長時間労働、女性の労働参加)、個人のエンタメ(テレビの普及)、中間層の減少。最近ではコロナの影響も確実にあるだろう。

日常生活への示唆

「ボーリング」は一つの例であり、PTA、社交クラブ、宗教団体なども当てはまる。あなたも社会関係資本の担い手になれる。コミュニティを作ろう。読書会をやろう。

反論

強固な社会的資本は、「排他的なムラ社会」と背中合わせである。
シンプルに人づきあいは面倒くさい。やりたくない役割もやらされる。

関連する問い

個人の自由と、コミュニティ所属のほどよいバランスって何だろう?
よい雰囲気のコミュニティの形成、維持のコツは何だろう?

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