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#2 だから私は介護士の世界を飛び出したんだ〜みんなが幸せになれる未来のための戦い(後編)

福祉を勉強するために介護の世界を飛び出したnonoさん。nonoさんは福祉の勉強をした先にどのような未来を描いているのでしょうか。また,彼女がお勉強部に入った理由とは何だったのでしょうか。nonoさんの「みんなが幸せになれる未来のための戦い」を描いたシリーズ後編です。
※前編はこちら

ーーこれから福祉の勉強を続けた先にどういうことをやっていきたいですか。

まだ考え中ですが,自分の人生のなかで大きな夢があります。
最後まで自分らしく生きていくしくみをつくる」ということです。

私の考える「私のやりたいこと」はいつも主語は私です。私が主人公です。
誰かのために何かしてあげるというより,自分が幸せに生きていける未来を自分で作ろうという発想です。

ーーそのために介護の世界でどういう環境を作ればいいと考えてますか。

入居者の立場で言うと,施設はわりと閉鎖的なところがあります。あまり家族がこない場合もあるし,一回入ると外に出ることが難しい。こういう状況でいいのかなとはずっと感じています。

普通に暮らしていたら毎日陽の光を浴びて暮らすのが私のなかでの感覚です。もっと外に出してあげたいなと思っています。一方で,長距離の移動がしんどい人もいて,本人が外出を望んでいるかはわかりませんよね。

何が言いたいかというと,大切なことは「選択肢があって,それを本人が選べること」だと思うんです。入居者にとっても介護者にとってもそういう状況が整えば幸せだなと思います。

ーー介護をする人が忙しいという問題についてはどうすればいいと思っていますか。

介護が好きな人は好きなだけ介護をしていいと思っています。

でも,そうじゃない人もいますし,残業したくないけど残業しなきゃ終わらないと感じている人もいます。事務作業をする暇がないから残業時間に事務作業をせざるを得ないという環境もあって,そういうことが「しんどさ」を作っていると思います。

また,私たちがやっていること自体が介護施設の入居者の幸せにはつながっていないという場合もあると感じていました。

例えば,私はイベント企画を担当していたのです。毎月のイベントの準備で残業もしていましたが,実はそんなに入居者が喜んでいないという場合もあったように思います。そうすると介護スタッフのやりがいにもつながりにくい。だったら,イベントをもっとささやかなものにして,他のところで時間を使ったらいいようにも思いました。

ーーそういう視点で職場を改善していければ介護の世界ももっとよくなっていくかもしれませんね。

そう思います。
介護の世界では職員が「あれもこれもやりたい」と思いつくことはあると思いますが,ただ実際に「やろう」と思うと「時間がない」という問題にぶつかります。
時間の使い方を工夫することは大切ですね。
入居者の幸せにつながりにくいアクションで時間がとられていないかはこれからチェックする必要があると思います。

ーー最近はオンラインサロンを自分ではじめたり,いろいろネット上でも積極的に活動されていますね。

私はもともと「はあちゅうサロン」に入る前に別のオンラインサロンに入っていたんですね。「朝活」のサロンだったのですが,そこで自分のやりたいことが見つかって,そのサロン内でやりたいことを発信していたらみなさんが応援してくださったんです。自分の気持ちを出すと応援してくれる人が出てくるんだなという実感はこの頃に持ちました。共感もされるし,必要な情報も集まってくるんです。

サロンの主催者からも(サロンの卒業後ですが)自分のやりたいことは言葉に出したほうがいいよと言われて,「ひとまず言ってみよう」と思うようになりました。

ネット上で自分のことを発信しようとしているのは,このあたりの経験が影響になっています。

自分の気持ちをネット上で表現することにはすごく苦手意識があったのですが,苦手だからこそ,その練習をしたいとも感じました。

今の福祉のブログは今年の3月からはじめましたし,オンラインサロンも自分ではじめることができました。とにかく「やってみよう」と思うようにしています。

ツイッターでは福祉のことをつぶやきはじめたら福祉関係の人がどんどんフォローしてくださったり,オンラインコミュニティをはじめるとつぶやいたときも50人近い人が拡散してくださってます。「これはすごいぞ」と実感しています。自分が言葉にしたことに対して共感してくれる人は確かにいると思いましたし,人のエネルギーのすごさを感じました。

ーーお勉強部は楽しく活動できていますか。

お勉強部に入ってよかったと思っています。

実は,もともと入部するときはちょっと迷っていたんです。
自分のオンラインコミュニティをやろうと思っていましたし,あんまり手を出しすぎて全部中途半端になるのは嫌だなとも思いました。

でも,勉強はもともと好きでしたし,みなさんの得意を持ち寄って学びあうというコンセプトはいいなと思って入部しました。

入ってみると楽しかったです。学びたいという意欲のある人が集まったので,熱量の高さを感じます。介護福祉チームでのチャットもものすごく盛り上がっています。

あと,個人的には部長の「人を巻き込む力」「巻き込み方」がうまいなと思っているんです。少人数でチームを作ったり,役割をいろんな人に分担したり,そういう「ここにいてもいいんだ」と思える環境づくりがうまいですね。自然に人を巻き込みつつ楽しい空気を作っていると思っていて,勉強になるなと思っています。

ーーこれからお勉強部で何をしていきたいですか。

せっかく介護福祉チームでリーダーをさせてもらっているので,まずはそれを頑張りたいですね。

でも実は私は「一番上」に立つのが苦手で,あんまりやりたくないんです(笑)。
自分が一番前を走っているというのが不安感があるので,ひっぱるんじゃなくて輪の中にいたいんです。周りの気持ちをみながら皆さんで一緒に自由に動いていく感じが理想です。

福祉チームには福祉職もそうじゃない方もいらっしゃるので,福祉をより身近に感じてもらえるようなチーム作りができればいいなと思っています。様々な経験を持ってらっしゃる方がいるので,私自身もいろいろ勉強させてもらいたいです。

暖かい空気感を持って周りと一緒に歩もうとしているnonoさん。nonoさんの周りには福祉に関心のある多くの方が集まってきています。その情熱はお勉強部でも着実に広がっていて,多くの部員がこれからを前向きに考えるための刺激を受けているのです。

nonoさん,インタビューを受けてくださってありがとうございました。なお,nonoさんのツイッターはこちら,ブログはこちら,オンラインサロンはこちらからどうぞ。


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