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女神の壊れた天秤17~自転車事故 裁判の行方~

虐げられている人たちにとって

相手はコロコロと主張を変え、ついには
「原告(私)が路外から歩道に猛スピードで侵入してきたから
 被告は避けきれずに衝突した」と言い出しました。

確かに公園や駐車場から歩道や道路に侵入する場合、
その注意義務は侵入する側に強く求められ、
事故が起きた時の過失割合も高いものになっています。

しかし今回は横断歩道前の信号待ち。
まったく事実と異なっているのです。

しかしそれを確実に証明していかなければ、
(もし事実かもしれないという可能性を残してしまうと)
この裁判は私にとって本当に不利なものになってしまいます。

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職場からのこの知らせは、不安に過ごす私にとって
とても救いのある、希望を感じることができるものでした。

労働基準局は、事故直後に提出された書類のみで判断します。
追加で調査したり、事故の当事者に尋問する、ということもなく
「結果」として双方に過失割合が通告されます。

(もし労基が出した過失割合に不満があった場合も
 保険会社に対する時と同様に不服申し立てをしたり
 裁判をすることになります)

ともかくこれで、相手が事故直後に労基へ出した書類には
今回のような「私が路外から飛び出し」は書かれていなかったことは
間違いありません。

私はこの主張を崩すべく、多くの証拠を集めました。

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実は裁判所の事務次官さんから事前に、
警察から事故の取り調べ結果が送られてきたと
連絡があったのです。

これは物損事故としては異例のことです。
「報告書無し」として処理(無回答)されてもおかしくないのです。
それなのに現場の詳細が入った図なども添えて
今回の件が
「信号待ちをしていて、青になったので渡ろうとした原告に
 下り坂を友人と急降下してきた被告が横断歩道前で衝突した」
事故だったと証明してくれました。

今まで相手はいろんなことを言ってきましたが、
これ以上の証拠はありません。

口頭弁論の場でも、淡々と「事実ではない」と処理され、
なんとなく白けた空気とともに、
この主張は無意味なものになったことを実感しました。
相手の弁護士ももう、何も語ることはありませんでした。

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私は裁判所には、弁護士もなく、一人で出廷していました。
しかし実際は、本当に多くの人に支えられていたのです。

法的な相談に乗ってもらうだけでなく、
提出物の作り方や、できたものに対するチェックなど
裁判を有利に進めていく手法だけでなく、
今回のような「私は加害者ではない」と思い、
協力してくれる人たちもいることが本当に嬉しかったです。

虐げられている者にとって、世間は敵ばかりに見えることがあります。
実際、事故の相手親、自分の保険会社、相手の保険会社など
そういった類ばかり相手にしていた時期はそう感じていました。
そしてどうしても「おかしいのは自分?」と思ってしまうのです。

しかし諦めずに正義や真実を得ようと自ら行動することで
「不当な目にあっている人のために」と
多くの方が動いてくれたのです。

労基のほうだけでなく、こちらももう少しだと思いました。

次回、「自白は証拠の女王である」

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