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女神の壊れた天秤06~自転車事故 裁判の行方~

「正義の尺度は声の多数ではない」

相談に乗ってくれた自治体の弁護士さんは、
この異常な過失割合についていろいろな情報を教えてくれました。
(この交通法律相談の窓口は無料なのですが
 予約さえすれば何回でも相談に乗ってくれる上、
 大変親身に、かつ客観的な意見も述べてくれ
 いろいろ助けていただきました。
 もちろん愚痴を言う場ではなく、今後、
 問題解決のために具体的にできる策をいろいろ授けてくれました。
 ただし代行や裁判への参加は無理なので、
 自分できちんと進めていく行動力が必要になります)

私はそれまで保険会社は親切というイメージがありました。
実際はそういうところ(担当者)のほうが
はるかに多いのだと思います。

しかし、近年こういった事例が増えていると聞き
本当に驚きました。

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これらの内容は弁護士さんの憶測のひとつにすぎませんが、
法に反した不可思議な過失割合が提示されること自体は
そんなに珍しくないのは事実のようです。
(ちょっと検索すると、法律事務所のサイトには
 過失割合に不満がある方向けのページがあったりします)

しかし泣き寝入りの声は、その声までが消えてしまうのです。
確かに「正義の尺度は声の多数ではない」とは思います。
しかししれが法律通り正しいものでも
実際に勝つのはその人たちではありません。
「正義の尺度は実権を握るものが決定する」のが現実です。

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もちろん「ま、いっか」で済ませられる人もいるでしょう。
しかし最初は(保険会社とやりとりしている間)は
おおらかな気持ちや面倒くささなどで受け入れられても
数か月後、数年後に事故について触れ、
その「事実とは違う過失割合」を目にした時、
「・・・なんでだよ」と感情がぶり返すケースもあるそうです。
しかし、いったん決まった過失割合はもう変えることはできません。

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「長年相談に乗っていると、本当に増えてきたと思うし
 泣き寝入りした人がその後、どうなったのかも知ってしまいます。
 どんなに前向きな人でも、ドライな人でも
 こればっかりは割り切れるわけがなく、
 モヤモヤした感情を抱えて生きていく人が多いのです。」

重ねて弁護士さんはいいました。
「向こう(保険会社)はまさか、
 こちらが裁判を起こすなんて夢にも思っていません。
 一般人にとって、なじみがなく難しいイメージがあるからです。
 しかし、実際はそうではありません。
 裁判は手続き通りにこなせば弁護士に頼まなくても
 誰にでもできるものです。
 そして、この内容なら間違いなく勝てるでしょう。」

私はまず、この過失割合が不当だと確認できたことが嬉しかったのですが
その次の、これからどう進めていくかについては
まだまだ迷っていました。


次回、「選ばれた者は凡人社会の法を無視する権利がある」

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