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第5夜 運命の人

ある王国で それはそれは カワイイお姫様が産まれました。

みんな 一眼見ようとお姫様の前は 長蛇の列です。

王様は まだお姫様は赤ん坊なので『決して手を触れないように。』と皆に 言い聞かせました。

そこに王国で1番の魔力を持った すんごい魔女もお姫様を見にお城へやってきました。

魔女は お姫様のあまりのカワイサに思わずお姫様の顔をレロレロと舐めまわしていました。

それを見た王様は、思わず……

「何しとるんじゃぁ、クソババァアア!!」

と声を荒げてしまいました。

それを聞いた魔女は……

「誰に 『クソババァ』って言うとるんじゃァアア!!」

と、怒ってしまい産まれたばかりの姫に呪いをかけてしまいました。

その呪いとは 姫が15歳の誕生日の日に『永遠の眠りにつく』という呪いでした。

「せいぜい この15年間足掻いてみな!プキャキャキャキャ!!」

「なんて事をするだァー このクソババァ!!」

と、王様は 激しく怒り、王女は 顔を覆い泣き崩れました。

魔女は 高らかに笑いながら霧になり消えていきました。

その一部始終を見ていた 王国で2番目に凄い魔女が

「あぁ…なんて ひどい事をするのでしょう……なんとかしてあげたいのですが、あの魔女の力は強大で私の力では打ち消すことは できません。しかし、お姫様の命の力を強くする事は できます。
15歳の誕生日までに しっかり体を鍛えれば助かるかもしれません。」

そして2番目に凄い魔女は エイっと魔法をかけ、

「また、何かあれば 私に連絡なさい。」

と、連絡先を教えてくれました。

お姫様は 昼は王様や家来たちに武術やスポーツを、
夜は王女様や召使いたちにおとぎ話や勉強を教えてもらいました。

そうして ありとあらゆる武術を学び毎日 体を鍛えました。

お姫様は 少しお天馬でしたが とても強く美しくスクスクと育ちました。

やがて15歳の誕生日を迎えた日……
毎日毎日 鍛えたにも関わらず、やはり姫は眠りについてしまい目覚めませんでした。

困った王様は 急いで2番目に凄い魔女に連絡しました。

魔女は すぐにお姫様の元へ来てくれました。

「やはり あの魔女の力は 相当なものね。でも、しっかり鍛えたし私の魔法も効いているので何とかすれば目を覚ましそうね!もう少し あとほんの少しキッカケがあれば姫は きっと目を覚まします!」

「おぉ!本当か!!し……して、どうすれば……具体的に どうすればよいのだ!」

「フフッ…王様。お姫様を起こすのは 昔から運命の人の熱い口づけと 決まっています。」

王様は とても複雑な気持ちになりましたが カワイイ娘を救う為なら仕方がない……と色々な国に声を掛けて運命の人候補を探しました。

まず 隣の国の王子が候補として名乗りを上げました。

王様は姫が口づけをされる所を見たくなかったので姫と王子 2人きりにしてキスをする様に言いました。

「おぉ…何と美しい姫だ…。今 私の口づけで目覚めさせてあげますからね。」

王子は 優しくそう呟くと、寝室で姫の横に跪き、目を瞑り そっと姫の唇に自分の唇を重ねました。

姫の唇は、暖かく 柔らかな感触を感じ、うっすらと目が開く途中 自分にキスをした王子の顔が 見えました。

すると姫は また目を閉じました。

……そうです、

王子は とんでもなく『ブサイク』だったのです。

姫は 昔からおとぎ話が大好きだったのでキスで起こされた姫がどういう運命を辿るかは 知っていました。

姫は 絶対に目覚めないと覚悟を決めました。

すると、王子は首をかしげ もう一度キスをしようとするのが殺気でわかりました。

姫は 反射的に王子の顎を掌底で撃ち抜き 突き飛ばしました。

『ドサッ!!』

っと凄い音がしたので何事かと 皆が姫の部屋に押し寄せます。

「おぉ!姫よ!目覚めたのか!!おっ、王子!!王子が気を失っておる!!どうしたというのだ!!いったい どうしたのだ!!」

王子が ゆすられて目を覚ますと 咄嗟に姫が、

「王子は きっと魔女の魔法のせいで気絶してしまったのですわ!私も王子の倒れる凄い音で目が覚めました。お父さま、私は あの魔女が許せません!私が魔女を倒しにいきます!」

王子は あまりにも一瞬で気を失ってしまったため、

「なるほど……。あの顎を撃ち抜く光のようなものが魔女の魔法か!恐ろしい……。」

と納得しました。

「そ、そんな事をせずとも 呪いから目覚めたんだし、少しブサイクだがこの とても優しい王子と結婚をして いつまでも幸せに暮らせば良いではないか。さぁ、いつまでもいつまでも 幸せに暮らそう!」

「いいえ、お父さま。自分の進む道は……自分で決めますわ!」

そうして、お姫様の魔女を倒す旅が 始まったのでした。

この話の教訓・・・『運命』は自分で決める。

サポートとは?・・・データマイニングの際の、相関分析の指標のひとつで、ある関連購買における支持率を表す。たとえば砂糖について卵の関連購買でサポートが20%の場合、砂糖と卵を一緒に購入する顧客が顧客全体の20%という意味である。 要するに心から嬉しいということでです!