来年から経済学研究科に進学する大学生が経緯を振り返る

はじめまして、はちおという名前で今後更新していきます。よろしくお願いします。


タイトルにある通り、僕はとある大学の4年生で、来年から同じ大学の経済学研究科に進学、つまり経済学修士を目指して大学院に入る。
 
こうしてブログを書こうと思ったのは、あまりに経済学研究科に関する情報が少ないからだ。
まあ、それは仕方ない。平成28年度学校基本調査によると、商学・経済学の修士課程は全国で8000人強。経済学に限ればその数はもっと少ないし、私の大学の経済学研究科に限っては留学生が6割以上を占めているので、日本人学生で経済学部から大学院に進学する人はかなり少ないはず。

実際、学部では200人ほどいる学年から、大学院に進学するのは1割程度だ。本当に少ない。
僕は、とある理由で大学院への進学を決意したのだが、同じような境遇の人が全くおらず、院試や授業について情報収集に苦労した。

だからこそ、こうして自分の体験をブログに残すことで、将来誰かの役に立てればいいなという思いである。

文章を書くのは得意でないが、体験が誰かの助けになるなら幸いである。

1年生
せっかく憧れの大学に入ったのに、コロナで授業はすべてリモート。広島の田舎からパソコン越しに会う同期や教授。入部して、名簿に掲載されただけの陸上部。すべてが狂った大学デビュー。

そんなコロナ禍にも一つだけいいところがあった。それはテストの中止である。ほとんどの授業で成績評価をレポートとする措置がとられたことで、長い文章を書くのだけは得意な自分はGPAを荒稼ぎした。これは後述する大学院進学の決め手に繋がった。
1年生の専門科目(入門科目)では、経済学の基礎理論を学んだ。数学を使用しての証明などは殆どなく、高校の政治経済の需要供給曲線や数Aの統計の内容に毛を生やした程度の内容だった。
教養科目としては、人文系のアレコレや中国語を選択した。発音に苦戦したが、我ながらちゃんと勉強したなぁと思うくらい復習をちゃんとやったおかげでなんとかなった。

2年生前期
授業が対面で再開されたものの、部活動があって授業を休んでしまうことが多々あった。前期は単位はあまり落とさなかったが、かなりギリギリで学期GPAは悲惨なものだった。2年生の授業からは、ミクロ経済学やマクロ経済学、統計学といった理論科目の難易度が跳ね上がった。数学をガッツリ導入し始めたからである。たとえば「限界効用逓減」など、言葉で説明されれば当たり前のことも、「需要曲線を2回微分した値は負になる」という説明でなされるようになったため大変だ。僕の中での「大学の経済学」とは、まるで英文解釈のように、数学で書かれた定理を日本語に落とし込む作業になっていった。結局この難易度の跳ね上がりに対応しきれず、単位をギリギリ取得するところで自分の勉強は終わってしまった。GPAもかなり下がってしまった。今思うと、ここでしっかり授業に出て、普段から勉強しておけばよかったなぁと後悔している。今でもミクロやマクロ、軽量の基礎理論には苦戦しっぱなしである。

2年生後期
悲惨だった前期の反省を踏まえ、後期はしっかり勉強した。科目の内容としては、前期までに習った基礎理論を応用して実際の経済分析に接続していくというもので、自分にとって淡白だった経済学に面白さが出てきた時期でもある。
基礎理論を最低限抑えておけばテストもきちんと解けるものだったため、GPAは少し回復した。

3年生前期
2年生後期に引き続き様々な分野の科目を受講した。公務員試験の受験を予定していたため、法学部の科目も受講した。これはこれで面白かった。

この前期も、そこそこのGPAをとることができた。大学での累計は3.1くらいだったと思う。

転機は9月に届いたとある学部からの通知だった。
「あなたは学士修士5年プログラム※の候補生に選ばれました」
※学部4年生から大学院の授業を履修し単位を揃えることで、大学院1年生での修士号取得を目指す制度。以降短修制度という。

このプログラムを使えば、本来2年かかる修士号取得を1年で可能になる。

それまでは大学院への進学など微塵も考えておらず、4年生の春に公務員試験を受け、晴れて社会人…というプランを描いていた。

しかし、大学院の短期修了という選択肢が目の前に現れ、自分のこれまでの学習を振り返ったとき、果たしてあと1年半で自分が社会の役に立ちうる学士になれるのか?下宿や仕送り、学費など金銭面で両親がサポートしてくれるのに、大学に出て果たして相応の学びを得られたのか?

こうした葛藤を経て、自分の心は決まった。

そうだ、大学院行こう。

もちろん1年分の学費は馬鹿にならないし、歩む道が決して楽なものではないことは分かっている。しかしそれでも自分は挑戦したい。

快諾してくれた両親には感謝しかない。本当にありがたい限りである。

こうして意気揚々と短修制度に申し込んで、勉強のモチベーションも高まった3年生後期は、自分の思い描くものとは全く異なるものとなった。

所属する部活動での役目の増大だ。これが想像以上にしんどかった。4年生の秋まで、本当に長く辛かった。心を病むことも多く、本来学生生活の「オマケ」のはずの部活動のせいで学生の本分である学業に全く身が入らないという、まったく馬鹿げた状況になった。

おかげで3年生後期と4年生前期はテストの直前までろくに勉強できず(なんなら直前になっても部活動のことを引きずって勉強できないことも)、GPAは2年生前期以上に悲惨なものとなった。

と、部活動でメンタルを崩しがちだった3年生後期と4年生前期を軽く振り返ろう。大学院入試についても振り返ってみたい。

3年生後期
短修制度は、応募すれば承認されるというシステムだった(はず)。研究計画書の執筆やゼミの指導教員の推薦書など手続きはあったが、おそらくまぁ全員合格だったと思う。
科目としては、引き続き学部科目を中心に履修した。学部の卒業要件を満たすために、残り少しの単位をそろえることに集中した。


4年生前期
短修制度の大きな利点は、4年生から大学院の科目を履修できることである。当然僕も大学院のミクロ経済学やプログラミングの講義を履修した。しかし、あまりに難しい。一部の科目は英語で開講される。教科書も英語で書かれている。

何を言っているのか分からない。すぐに投げ出してしまった。たぶん、2年生までの科目で理論をきちんと理解していれば何とかなるのだとは思う。教科書に書かれた数式やグラフには、見覚えはあった。しかし基礎をおろそかにしている自分にとって、見たことはあっても意味を知らない数式を英語で解説されてもちんぷんかんぷんである。

また、就活や部活動でストレスが溜まり、自己嫌悪で何もしたくなくなる日々。当然授業についていけるはずもなく。

課題は最低限こなしたが、ミクロ経済学の科目は一切理解できずテストは爆死。学部のような優しさは無かった。これでも大学院の科目では「基礎科目」なのだから恐ろしい。


4年生後期
まだ終わっていないので、また別に記事にしようと思う。
現在履修中の科目との格闘は日々更新していこうと思うので、もし興味があれば見ていただけると嬉しい。




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