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また好きになるかもしれない。

涙が出るほど動揺しながら
このnoteを書いている。

何年も前に
私には大好きな人がいた。
夫でもなくお友だちでもなく
他人の年上の男性。

ちょっとしたことから仲良くなり
LINE交換をしどんどんやり取りが増え
タイミングさえあえば
どうでもいいような、メッセージで済むようなことも
わざわざ通話するようになり
そのうちにひとりになった夜でさえも
家の中で何時間も通話していた。

明るくて楽しい人だった。
しっかり意見のある人だった。
間違ったらちゃんと怒ってくれた。
優しくて穏やかな人だった。
お仕事に一生懸命で忙しく
職場に泊まることもよくあった。
それでも連絡をくれて電話をかけてくれた。

いつの間にか大好きになっていた。
何度も付き合ってくれる?と言われた。

けど、お互いに結婚していた。

さんざん仲良くしておいて
今更かもしれないけど
傷つけてしまうことをわかっていて
結果が見える行動をとることは出来なかった。

私には子供がすでに2人いて
10歳近く上のその男性にも2人いた。
お互いに大切な人に囲まれて生活をしている。

体調を崩しひとりで家にいると言えば
飲み物とか届けようか?と言い
見たいものがあると言えば
持っていくよ、と言ってくれる。

笑うときには思いっきり笑い
泣いてしまったときにも
泣かないの、と笑い飛ばすような人だった。

数年も経つと
どんどん関係に慣れていってしまい
とどまるでもなく
前に進むでもないこの関係を
維持することが難しくなってしまった。

私の方から連絡をとるのをやめたいと言った。
やめたくないとやめたいの押し問答が
ずっとずっと続いた。
毎日泣きながら話した。
今思えば既婚の身でなに恋愛ごっこをしているんだろう。
と思うけれど、本当に大好きだった。

ある日をさかいに私が返信をやめた。
しばらく続いていた連絡も来なくなった。
ブロックは出来なかったけど
連絡先は消した。
消したけど、IDが頭から消えなかった。
消えなかったと言うより
消す前に必死で暗記した。
どうかしていた。

だけど、たまーに忘れそうな時になると
ポツっと連絡が来てた。
私からは1度もしたことがないけど
連絡をくれたときには返信をしていた。

そして先日も連絡がきた。
お仕事の都合でここにいるよ、って
離れたところに暮らしていた。
近況報告をしていると話せる?となり
ずっと話せないと断っていたけど
最初に連絡をやめてから初めて話した。

あの明るくて落ち着いた声が
全然変わっていなくて
笑い声も大好きなままだった。
次から次へと話してくれて
いろんなことを聞いてくれて
写真をたくさん送ってくれて
説明してくれた。

お互いに、懐かしいね、って。
どんどん昔のことが蘇ってきて
話が止まらなくなり
そろそろ切ろっか。
と、何回なったかな。

切ったらこれが最後かもしれない、
そう思いながらまたね、って切った。

あんまり話すと、ちょっと良くないよね。
ってお互いに笑いながら。

焼きもち心で気になっていたことを聞いた。
「今って彼女いる?」
「いないよ」

既婚男性にする質問じゃないよね、
ってすごい笑ってた。
低い声で思いっきり笑う姿が目に浮かぶ。

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