見出し画像

【詩小説】リバース

「リバース
戻れっ!!戻れっ!!
戻れーーっ!!」

私は叫んだ

私の目の前で血だらけになり
横たわる彼

なんでなんで戻らないの?!
やっと変なループから抜け出せたのにっ

やっと 明日になる
明日に進めると思ったのに

彼がいない明日なら こなくていい

私の手は 血だらけだった
彼に心臓マッサージをしながら叫ぶ

「戻れっ!!リバース!!」

どんどん 弱まっていく心臓の音


突如 女性の悲鳴が聞こえた

「ヒィィィィ ひっ人殺しっ!!」

この人は何を言っているの?
私は 必死になって彼を助けようとしているのに

ほらっ見てよ 私の手 血だらけで…

包丁がキラリと光った
血だらけの手の中で

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?