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chapter2 / パン

わたしの1番最初の夢は、パン屋さんだった。

保育園の卒園の時に、先生にきかれる将来の夢の話題。みんながヒーロー、お花屋さん、ケーキ屋さん、と書いている中で、私はなんとなくパン屋さんとかいた。

私は行動力には自信がある。
周りの友達がひとつ目の就職先でキャリアを積み上げている中、20代前半でやってみたいことを片っ端から首を突っ込んでいるからだ。

20代前半の真ん中で、そろそろ落ち着きたい、という思いが湧いてきたけれど、なにができてないだろう?と考えた時に、不意にパン屋さんが思い浮かんだ。

今まで、デザインの仕事も、果物屋さんも、カフェの店員も、趣味で言えば占いをすることだってやってきたし、その中でもっと続けたいことがあれば、ちがう形でもやってきたと思う。

その中でパン屋さんが浮かんだのは、なにかの縁だと思ったので、今は近くのスーパーの中でパンを作る仕事をしている。

今までの仕事よりやりがいもあるし、今までの仕事の中でいちばん楽しい、と思い始めている。

パンキャリア、というわけではないけれど、もっとパンが知りたい。
衝動に駆られて、ついさっきも、パンの本を買った。

仕事とか、キャリアとか、やりたいことについてたくさん考えてきたが、まさか原点に戻るとはわたしも考えていなかった。

この先、またやりたいことができるだろう。
あ、でてこないかな。
どちらにしても、パンとのんびりしてみたい。
朝ごはんは、ご飯派だけどね。

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