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good night,baby.


「そろそろ寝ようか」

深夜のテレビ番組にも飽きてきて、

軽く伸びをしながら私に話しかける。

2ヶ月ぶりに過ごす一緒の時間。

忙しい貴方を応援しているし、一番の味方でいたいと願ってる。

でも、やっぱり寂しかった。

「ん」

先にベッドに横たわると、当たり前のように片腕を伸ばして迎えてくれる。

久しぶりの温もり。

シャンプーとは違う、貴方にしかない香りに包まれて少し胸が高鳴る。

首元に顔を埋めて、深く深呼吸。

決まって右側が私だけの居場所。自然と眠気が訪れる。


「このまま朝が来なければいいのに。」


そんな言葉に貴方はクスッと笑って、
優しく、髪の毛を掬い上げるように手のひら全体で頭を撫でてくれる。

私がそれを好きだと知っていて。

愛おしさにもう一度ぎゅっと抱きついて、


「おやすみ」

「おやすみなさい。」


目が覚めるまで、このままで。
温かい腕の中で。

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