「アートアクアリウム」が熊本に初上陸!
2019年11月2日(土)から2020年1月13日(月・祝)まで、熊本城ホールにて開催されている、アートアクアリウムを観覧してきました。
アートアクアリウムは、2010年に京都で初めて開催され、神戸、大阪、名古屋、博多など毎年各地で開催されています。今年10年目を迎え、熊本初開催されたアートアクアリウムの見どころは
【屋内展示面積【過去最大規模】】
「美術館展示方式」と「空間全体で見せる方式」をミックスしたカタチを実現
です。過去にアートアクアリウムを観たことがある人でも、新たな世界観を楽しめます。
■テーマは「復興」
熊本初上陸のアートアクアリウムのテーマは「復興」。
実はこのアートアクアリウムの開催は、2016年に熊本城での開催に合意をした直後に震災が訪れました。震災から3年半が経ち、熊本でアートアクアリウムを開催されたことについて、アートアクアリウムアーティストの木村 英智さんは次のように語っています。
『僕ができる唯一のこと、アートの力によって人に笑顔になって頂くチャンスをもらえたことが嬉しい。(中略)熊本の人たちは(復興は)まだまだ終わっていませんから。そういった方々に、楽しい気持ちになってもらいたい。アートアクアリムは、すごいぞってことを知って欲しい。』
(※2019.11.29 木村 英智インタビュー YouTubeより)
私は5年前の2015年に、福岡で開催された「アートアクアリウム展~博多・金魚の祭~」を観覧しましたが、その時以上に、作品に日本らしさの四季折々の魅力と、迫力を感じました。
■アートアクアリウムの作品
▼水中四季絵巻・・・横8m×縦2mの映像と音楽の中を錦鯉が泳ぐ大作。映像はプロジェクションマッピングによって投影されています。
【夏】
【秋】
【冬】
錦鯉は何も変わっていないのに、風景が変わるだけで、全く違った世界に見えます。日本ならではの、四季折々の美しさを感じました。
▼キリコリウム・・・江戸切子で作られた金魚鉢と、それを乗せた江戸切子調にカッティングが施されたアクリル水槽で構成されています。
普段目にしない変わった金魚たちを観察しました。個性が違って、どの金魚も可愛い。
金魚を見ていると、人間社会を連想しました。人と人とが個性を認め合い、個性を「良さ」だと感じられたら、それだけで社会は変わるんだろうな。
▼超・花魁・・・3000匹の金魚が舞泳ぐ。7色に光り輝くライティングと、神々しさを際立たせる映像効果により、見るものを圧倒する作品です。
【赤】
【ピンク】
【緑】
圧巻の一言です。7色に光る巨大な水槽の中を、自由で堂々と泳ぐ金魚を、ずっと眺めていても飽きません。「自然」と「アート」の融合は、生物がもつ生命力と、人間の創造力を強く感じ、魅了されます。
■よくある質問
展示会で聞こえた声や、友人に、アートアクアリウムを見たと伝えたときに返ってきた声をまとめました。
Q1.金魚がかわいそうです…。
アートアクアリウムは、その発想と表現に注目が集まることが多いですが、その前にある生態系を存在させ魚を生かす知識と技術が自慢です。ここで泳ぐ魚たちは栄養価が高い食事、高性能な水質浄化装置、毎日毎晩徹夜でおこなわれる生体管理スタッフによる世話など、鑑賞魚として生を受けたものとして、人から与えられる最大限の愛情を受け、幸せな時間を過ごしています。
※アートアクアリウム公式HPより
Q2.展示会が終わったら、金魚はどうなるの?
金魚たちは元気に、元いた金魚市場の池や問屋さんに戻って行きます。珍しく手に入りにくい種類などは、手元に残し大事に世話をし、各展覧会を一緒に回っていきます。
※アートアクアリウム公式HPより
■感じたこと・思ったこと
観覧後も、アートアクアリウムアーティストの木村 英智さんの「熊本の人たちは(復興は)まだまだ終わっていませんから」という言葉が胸に残りました。
2016年4月14日、熊本で地震が起きたとき、福岡でも大きな地震が何度も見舞われました。家にいた私は、この強い地震を経験したとき、初めて「(屋根が落ちてきて倒れたら)あ、私死ぬかも。」と思ったことを、今でも覚えています。
そんな気持ちも徐々に薄れていき、普段の生活に戻っていく。それは私は、「いつもの場所」に帰れるからなんだと思う。
アートアクアリウムに触れ、当たり前の日々は、決して当たり前ではない。を思い出しました。
被災地の明日が、今日より少しでも元気になれますように。
パワー溢れる、熊本初のアートアクアリウムは、1月13日(月・祝)まで。まだまだ間に合います。
わぁぁーーーー!!が、、、頑張ります!!