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お土産ってなんのため


「明日からの連休は旅行してきます!」「週末は帰省してきます!」などと、職場で事前に宣言する機会は多くはない。
出かけたことなんて、黙っていればバレない。

それでも人は職場の人にお土産を買い、「おやつにどうぞ〜」なんて言いながらお菓子を配ったりする。なんて優しい世界なんだろう。


お土産って、多くの場合は、楽しい旅の余韻をシェアしてくれる行為だよなあ〜と考えていた。

同時に、もらう側はくれる相手から嫌われていないと言えるかもしれない。なぜなら、私はむかし、職場でお土産を配ろうとしたその日に、この人たち嫌いだ!と思う出来事があり、お土産をまるまる自宅に持ち帰って全部自分で食べたという過去があるからだ。大人げないなあ。

まあ、その話はおいておかせていただきます。



例えば、うなぎパイや、とちおとめのクランキーなんぞを一つをもらったとする。箱にたくさん入っているうちの一つだ。


それを配りながら旅の詳細を自ら語り出すことはないにせよ、お土産をきっかけに、こちらから質問をすれば少しは旅先の話をしてくれたりなんかして、一つ二つ知らなかったことを知ることができる。

当たり前だけども、このお菓子は、スーパーで売っているファミリーパックのお菓子や、百貨店で売っている高級なお菓子とはまるで別物なのである。

『あの人と一緒にあの土地から一緒に帰ってきたおかしなんだぞ。ちょっと特別なんだぞ!』

そう思いながら、お土産のおかしをしみじみと味わってみてはどうだろう。

コンビニで何かのついでに買ったブラックサンダーのようにささっとぱくっと食べてしまうのではなく、このお菓子を食べるためにお茶を沸かして、なんなら、スマホでその土地の画像検索なんかをしたりして。その市のホームページを見ても良いかもしれない。

あの人の楽しかった旅の余韻を、ちゃっかりしっかりと味わっている人が一人くらいいたっていいじゃないか。

まあ、ご本人には内緒ですけど。

「○○島の画像を見ながら頂きましたよー!」なんて言われたら、気持ち悪がられるでしょう。


箱にたくさん並んだお菓子の一つも、あの人の楽しい旅の思い出の一つなのだ。お土産のおかしを通して、こちらもわくわくしたり、一つ賢くなったりする。これぞシェアハピなんだなあ〜。

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