SNSを自由に使えない教員
「教員ってSNS使えないの?」と思われそうなタイトルだけど、そうではない。笑
教員だって人間ですからね、SNSを楽しんでいる。
だけど、私の場合、10年以上勤めていた教員時代も、そして現在も、本名でやっているSNSは一つもない。
大学生のときに始めたFacebook。Facebook は基本的に本名でないといけないから、もちろん当時は本名でやっていた。
しかし、教員になりたての頃、生徒の数名から「お友だち申請」がきて、ゾッとした。ゾッとして即退会。
その生徒たちは悪い子たちではない。むしろ私は好かれていたと思う。
しかしそれでも、大学時代からプライベートで使っていたSNSで生徒やその保護者とつながることは、嫌で嫌で仕方なかった。
私は元々、学生時代からブログを書いたり、掲示板を運営したり、当時流行っていたmixi の利用者であったり、と、文章を書いたり発信したりする場が、好きだった。
でも、教員になったと同時に、それらのSNSは辞めた。
別にお友だち申請を無視すればいい話であるが、つながりがある友達はいないわけだから、「名前を検索されて」発見されたのだと思う。
SNSを辞めることに躊躇はなかったが、(元々、やたらと同級生と絡みたいタイプでもないし、仲の良い友達とは別に連絡をとれるから)
文章を発信する場がそのとき一気に奪われた気になった。
教師にはプライベートはないのか?
SNSは辞めればそれで終わりであるが、それはスーパーにいくときだってそうだ。
近所のスーパーやショッピングモールにいって、たまたまバッタリ生徒やその保護者に会ってしまうこともある。
どれだけ仲が良い生徒でも、関係がうまくいっている保護者でも、私は絶対に休日やプライベートで会いたくなかったから、いつも遠くのお店に出向いていた。
多くの先生方がそうだと思う。
生徒に休みの日にあっても平気!という先生もいるだろうが、子どもが好きとか嫌いとかではなく、学校とプライベートに線を引きたい!と強く思っていた。
まるで芸能人かのような生活。(芸能人になったことないけどw)
とにかく、SNSでも外でも、子どもにプライベートを侵食されるのは嫌だった。
その後、結局発信は好きなので、Instagramを始めたり、Twitter をやったりはしていたが、どれも「教員」という職業は非公開、名前も変えてやっていた。
最近は仕事で、教員のInstagramやTwitter を見る機会があるが、多くの人がもろろん匿名であるが、教員であるという仕事は公表している。
もちろん、公表していない人もかなり多くいると思うから、SNSの教員人口はかなり多いと思う。
インスタはまだしも、Twitter は、教員という立場を公表しても、匿名性が高いので、学校の悪口などを言っている人を多く見かける。
私は教員という立場を隠していたし、Twitter などでも愚痴はいっていなかったけど、多くの先生が多くの愚痴を発信している。
別にそれがいいとか悪いとかを言いたいわけではない。
教員だって発言の自由はあるし、SNSで思いを発信する自由がある。
とはいえ、子どもたちにバレたらきっと、「まさか、あの先生が、こんなのことつぶやいているの?」と衝撃を与えることは間違いない。
自由だから、衝撃を与えたとしても問題ないといえば問題ない。
ただ、やはり、よい面ならまだしも、教員のブラックの面を見てしまった子どもの中には、ショックを受ける子もいるだろうから、本人だと特定されるようなことはやはり書くべきではないと個人的には思う。
もちろん、個人情報を書くことはもっての外だが。
SNSを使う目的にもよるから、匿名でもいいから思いを発信したい!という人にはよいと思うけど、
同級生とつながりたい、本名を使ってプライベートで多くの人と関わりたい人にとっては、すぐに子どもたちや保護者に発見されやすいSNSの世界は、生きづらい。
教員が、もっと自由に周りの目を気にしすぎず、好きなことができる環境になればいいなと願う。
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