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ワレカラ愛がすごい絵本

「はるも おわりのころ まだ ひんやりとした うみのなかを・・」というファンタジックな文で始まる不思議美しい絵本。

大雑把に言うと、

お父さんと男の子が泳いで藻場に辿り着くと、お父さんは海藻の枝を海の中で振ってみせる。すると小さな生き物たちがぽろぽろとこぼれ落ちる。ひょこひょこと踊るように泳いでいる。

男の子「これはなに?」 父「われからだよ」

そしてストーリーは、お母さんワレカラの子育てへと展開していく。

ワレカラの他にも私達には馴染み深い生物がたくさん描かれている。チグサガイ、ニッポンモバヨコエビ、ヒドロ虫、コケムシ、ツルヒゲゴカイ、ウズマキゴカイ・・・、うんうん、君たちはいつも一緒にいるよね。私が好き過ぎるゾエアも登場する。珪藻はもう少し愛を込めて描いてほしかった。

これ、マニアックだよね、対象年齢というかターゲットがよくわからないけど、間違いなく私がそのターゲットだ。

海洋生態学の研究者である青木優和さんが、ずっと研究してきたワレカラたちを紹介したくて絵本にしたもの。イラストは青木さんの大学の同級生だった畑中富美子さん。ワレカラを知るために、波酔いしながらも海に潜ったそうだ。
それだけにイラストの迫力も凄いし、かなり本格的な解説もある。21種の詳細イラストと見分け方の検索も載っている。

平安の昔には古今和歌集にも詠まれていたワレカラ。
私にはシャドーボクサーに見えるな。




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