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【現場のリーダー向け】残業を少なくする為の7つの心得 後編

サイパン/PIXA

今回は前回に引き続き、「残業を少なくする為の7つの心得」を執筆します。
1年以上にわたって、超過酷プロジェクトを生き抜いてきた経験から、主に現場のリーダー層で残業が多くて何とか減らしたい方向けの記事になっています。前編は下記に執筆しています。

残業を少なくする為の7つの心得

私が考える残業を少なくするための心得は以下7つです。

  1. スケジュールを立ててクライアントと納期の合意を取る

  2. クライアントに見積の妥当性を理解してもらう

  3. すぐにホウレンソウをする

  4. 要件定義をヌケモレなく実施する

  5. 進捗管理をマメに実施する

  6. 成果物の品質を担保する仕組みを作る

  7. とにかく"楽"を心掛ける

5.進捗管理をマメに実施する

メンバーの中にはどうしても進捗報告が遅かったり、わからないことを何時間もかけて考え込んでしまう方もいたり、そもそも納期を把握せずにタスクを進めている人もいると思います。従って、こちらが「今日はここまで進んでるだろう」と思っていても、蓋を開けると思ったより全く進んでない、なんてことは往々にして起こりえます。
そして、そのことに気づくのが納期直前になったりしてしまうと、結局その人とのカバーの為に自分も残業をせざるを得ません。

なので、現場のリーダーは常にメンバーの進捗に気を配り、進捗状況が不透明な人を見つけたらすぐに声を掛けて状況を確認するべきです。

ただ、その際に予想以上に進捗していない、なんてことが起きても、決してメンバーを責めてはいけません。責めたくなる気持ちは分かりますが、そのような状況に陥るまで気づけなかったリーダーの責任も大きいと考えています。また、ここで𠮟責してしまうと、怒られるのを恐れ、進捗報告をしてこなくなってしまう人もいるでしょう。

従って、仮にもしそのような私が場面に直面したら、まずは現状を把握し、必要であれば人の調整、自分の工数を使ってカバー、高稼働対応など、納期に間に合わせる為にメンバーに寄り添いながら、あらゆる手段を取るようにしています。
そして、すべてが終わった後、メンバーに適切にフィードバックをすることで、改善の意識を持たせ、次回以降同じことを繰り返さないようにしてもらうことで、自分もメンバーも"楽"になる仕組みを作るようにしています。

6.成果物の品質を担保する仕組みを作る

せっかく時間をかけて成果物を作り上げても、それが間違っていたとしたら当然のことながら、やり直しをしなければなりません。
また、それはこちら側の責任であることが大半ですから、クライアントからは今想定しているスケジュールをできるだけ動かさないで対応することが求められるでしょう。
従って、ミスを起こしてしまうと、余計な工数が発生するのはもちろん、クライアントからの信用も失ってしまう為、成果物の品質を担保することは残業をしない為にもプロジェクトを円滑をやり遂げる為にも非常に重要な要因です。

実際に私は今のプロジェクトで、この品質管理をどう行えばいいかわからず、チームでミスを連発してしまった結果、連日にわたって深夜まで残業をし、クライアントからの信用も地に落ち、プロジェクトを存亡の危機にまで追いやってしまった経験があります。ただ、本来はそういうことってマネージャーが率先してカバーしてくれると思ってたのですが、完全に人任せだったので自分で何とかしなければならない状況でした。笑
なので、その時に社内のドキュメントを読み漁り、品質管理についてかなり調べ、その仕組みを作りました。その結果、何とかチームを回せるようになり、今ではクライアントとの亀裂も幾分回復しています。

もしチームの成果物にミスが多いということで悩んでいたら、そもそもミスが発生してしまう仕組みになってしまっているということなので、すぐにでも成果物の品質を担保する仕組みづくりに取り組むべきです。

参考までに私の考える品質管理の観点をいくつか記載しておきます。

  • 要件定義をヌケモレなく実施する(残業を少なくする為の4つ目の心得と同じ)

  • 分析データの品質を担保する

  • たとえ数行であっても開発したソースについて、必ずテストケースを作ってテストする

  • 出力された値が妥当であるか、比較資料を用いて検証する

  • レビューを必ずリーダーに通し、必要であればマネージャー層まで通す

  • もしミスが発生してしまった場合、ミスの原因を突き止め、次に起こさない為にはどうすれば良いか考え、改善する(PDCA)

人のやることなのでミスをゼロに防ぐことはできませんが、このように品質管理のプロセスを作ることで、残業を着実に減らすことはできると考えています。

7.とにかく"楽"を心掛ける

この"楽"には2種類の意味を含んでいます。

1つ目は文字通り、"楽"を心掛けるということです。どういうことかというと、全ての依頼を盲目的に1から10まで対応しないということです。
この依頼の依頼元は、クライアントもそうですし、上司もそうですし、何なら他チームも含みます。どの方面からの依頼もそうですが、依頼の内容を聞いていると、中にはすべての内容に対応する必要がないものもあることに気づくはずです。
従って、私は依頼が来たらまずはその依頼の目的を確認し、その目的を実現するための最短の対応は何かを考えるようにしています。そして、不要な対応をそぎ落とした後、依頼元に私の考える対応内容の妥当性を説明し、合意を取りに行きます。
このようにできるだけ無駄を省く行動の積み重ねが、私の残業削減につながっています。

2つ目は"何事もできるだけ楽しむ"意識を持つということです。
私は元来、働くことが嫌いなので、できれば働きたくない人間です。なので、日々のタスクに取り組むときに億劫になることが多々あります。ただ、嫌がっていても仕事は減るわけじゃないし、タスクの着手が遅くなれば遅くなるほど労働時間は増え、それは残業の増加にも繋がります。
従って、私はなるべく「どのようなタスクにも必ず人を成長させる要素が含まれている」という考えを潜在意識に刷り込んで仕事をこなしています。
そうすることで、何も考えないよりは幾分か仕事に対して"楽しさ"を覚えるように洗脳させて(笑)、どのようなタスクも早めに片付けるように努めています。

余談ですが、特に最後の"何事もできるだけ楽しむ"意識を持つというのは、仕事に限らず、あらゆることに対して必要な姿勢ですよね。
私は中学生頃までは非常にドライで何事にも無関心な子供でした。ただ、高校生頃からこの意識を持てるようになった結果、そこから今に至るまで充実した人生を送ることができていると思っています。

まとめ

ということで、2回にわたって、残業を少なくする為の7つの心得を執筆してきました。
私は今のプロジェクトで長時間労働をしすぎた結果、ストレスで眠れなくなり、髪の毛も抜けやすくなり、鬱病寸前の状態まで陥ってしまったことがあります。
長時間労働の連続は健康に悪影響を及ぼすことはもちろん、プライベートな時間が削られてしまう為、充実した人生を送る上での一番の障壁だと思っています。

従って、私と同じような現場のリーダー層の立場で残業が多くて何とか減らしたい方に少しでも役に立つ記事になっていれば幸いです。

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