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読み終わった本。そこには普遍性があった

友人からかりたチャンドラーの「ロング・グッドバイ」。およそ半年かけて今日、読了した。

借りてすぐに200ページくらい読み、そこから数ヶ月寝かせた。そして1ヶ月かけて、もう一度最初から読み進め今日に至った。

村上春樹さん訳を読んだのだけれど、新文庫サイズで全655ページ。400ページを過ぎた辺りから、読むスピードが加速した。物語が動き出したような感覚かもしれない。

長編小説を読んだのはいつぶりだろう。数年前に読んだ村上龍さんの「半島を出よ」以来のような気がする。

最近は、啓発本やビジネス書はオーディオブックで読む(正確には聞く)ことが多いのだけど、長編の物語は紙に印刷された文章を読みたいなーと思う。

啓発本やビジネス書の類は、たぶん賞味期限みたいなものがあって(もちろんそうじゃないものもあるはず)、何となく、短い賞味期限の本のために自分の労力を割くのが勿体ない感覚になる。自分に著者へのリスペクトが足りないのかもしれない。

一方、ある程度の時代や期間を生き延びてきたものには、普遍性みたいなものがあって、それを前にすると効率という単語は身を潜める気がする。

もし自分が何かに取り組んだり、場合によっては、何かをつくるとしても、ある程度の期間に耐えられるだけの普遍性を持つものを目指したいと思った。

時代が変化するスピードは早くなっているように感じるけど、それでも1年や2年ではない、10年くらいの長い歳月を費やしたものは価値があるし、結局はそういったものを欲しがる人は多いんじゃないかと思う。


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