準備不足の人生

ここ最近「あー私、準備不足だった」と思う瞬間が多々ある。

子供の頃からいつかテレビに出たいという気持ちはあったくせに、面白いトークや政治・経済・法律の知識をつける努力を完全に怠ってきたし、そもそもテレビをあまり見ないので、誰と一緒になっても予備知識がなく、いわゆるテレビ的な受け答えも咄嗟に出来ない。容姿だって、テレビに出るようになるまで３０年弱も猶予があったんだからもっと磨けたのかもしれない。（現在進行形で食欲に負ける容姿への執着…）

生放送中や収録中に「うわあ、なんでこの知識、うろ覚えなんだろ」「なんで私これにまつわるエピソードなかったんだろ」なんてざら。むしろ毎回。

でも、「もっと準備しておけばよかった」と思うと同時に「人生は常に準備不足でプレイしなければいけない競技なんだ」とも思う。（きっとみんなそうだから、これはすごくフェアだ。）

もし今母がガンになったら。介護の準備なんてしていないし、ガン治療の知識が無い。保険にも入ってない。親孝行だって全然し足りない。何もかも準備不足だ。

もし今うっかり子供を身ごもったら。妊娠・出産・子育てへの知識、あと１年でつけるから、あと１年、産まれるの待って！！！（泣）と思うと思う。その間に、準備するから、って思いながら結局しないのが私だろうな、とも。

もし今彼氏にプロポーズされたら。「仕事が落ち着くまで待って」って言うだろうけどいつ落ち着くんですかって言われたら、１８歳で「はあちゅう」を始めてから今まで、常にジェットコースターで、落ち着いたことなんてなかった。（たぶん一生落ち着きません）

準備不足のあらゆることを受け入れること。準備不足でも、やるのかやらないのか覚悟を決めて、やると決めたら探りながら潔く挑戦すること。

起業・転職・その他もろもろの「準備不足」はただの言い訳であり、みんな準備不足のままに強行突破していって進みながら考えているはず。

そして無我夢中で進むうちに、気付けば人生の終了地点で「え、まだ準備出来てない」って言って死ぬんだろうな。

残された家族の「え、お葬式ってどうやるの！知らない！準備できてない！」を想像しながら。