世界のエリートが今一番入りたい大学ミネルバ | 山本 秀樹 を読んでみた

読書きっかけ

「ミネルバ大学って知っている?」
と知り合いに、とあるタイミングで聞かれました。

(ミネルバ大学…聞いたことあるような、ないような…海外の大学名だよね…?)くらいの理解だったので、その後に聞いたミネルバ大学の魅力は衝撃でした

「なんて面白そうなんだろう!」

私も参加し、そして提供する多くのユーザーコミュニティ活動があります。ただせっかくならば多くの人たちに価値あるコンテンツを提供したい。その何かしらの示唆を得ることができればと思い、読んで見ることにしました。

本書でも紹介されている、ミネルバプロジェクトはWikipediaでは以下のように紹介されています。

ミネルバプロジェクトは、世界中の教育パートナーや企業パートナーを通じて教育プログラムを設計および提供する教育組織です。その使命は、Forumᵀᴹと呼ばれる独自の学習環境で提供される学際的なカリキュラムと完全にアクティブな学習教育を通じて教育を改革することです。

wikipedia

本書を読むと、そのベン・ネルソンのチャレンジが描いた未来を感じる。
「既存の大学の枠組みでは得られない、高品質な教育。これを低コストで世の中に提供したい」

なぜ無名な大学に学生が集まったのか?

「多くのニュースで話題になっても顧客が集まるかは疑問」というのは、何かにチャレンジした人は、ずっと付きまとう問題だと思います。
ただしミネルバ大学は、まずは素晴らしい教授陣に来てもらうことで解決に導きました。それもただ素晴らしい、だけではなく、有名大学に通っても会うことが難しい教授を揃えたそうです。また受験料免除も非常に大きく、2015年当時に存在した記事を見ると、最初から受験料免除を掲げていたみたいです。
それら、そして上記には書かれていない点含めて本書では数点の重要性なポイントをまとめておりました。(詳細は本でご確認ください…!)

学習コンテンツはどう設計されるべきか?

また学習コンテンツについても、既存の教育プログラムについて下記のように評される状態でした。

MOOC(Massive Open Online Course またはMassive Open Online Courses は、インターネット上で誰もが無料 で受講できる大規模な開かれた講義のこと by wilkipedia)が無償・低額コンテンツとして提供され、それをもとにディスカッション前提の教育プログラムが発展を遂げたことは皮肉ですが、コンテンツや教育の形が大きく変わったのかもしれません。

つまるとこと、MOOCを前提にしてハイレベルなディスカッションベースの授業が行われることこそ、ミネルバ大学の形という。
※ちなみにミネルバ大学では講義はなく、定期テストもない。

まだ日本に、ミネルバ大学はない

本書が書かれている2019年にミネルバ大学はまだ、日本学校はない。
そしてこのnoteを書いている2022年2月にもミネルバ大学はまだない。
ただしここで得られた知見は爪の垢を煎じて飲みたい程、非常に魅力的な内容でした。

学習効果を最大化するためにはMoocの提供を前提とするのではなく、ディスカッションレベルで求められる教材を検討し、MOOCを提供もしくは推薦する。そしてディスカッションレベルを中心に評価する。これが一つの回答なのかもしれないな、、、と感じました。

そういえば、コーホート・ベース・モデルの教育について先日に気になったのを思い出しました。

この記事でもMOOCを前提とせずに、ディスカッション等で得られる知識ではなく知恵を中心とした設計をしているみたいです。
教育についてこれが新しい潮流なのかな…と感じるのでした。

とても好きな本でした。ありがとうございました。


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