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編集後記

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過去に手掛けた記事などを振り返る自己満足な孤高の行為。
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目・耳・言葉—ヘレンケラーを演じるためのアプローチ法を聞いてみたら、深い話になった。

「三重苦」へのアプローチ まだ劇団の研究生だったときのこと。舞台の本公演とは別に研究生の発表会なるものが催された。 当人曰く、その発表会は"学芸会の延長"のようなものらしいが、先輩たちが演じる本公演と同時刻・同日程で行われた発表会のテーマが「奇跡の人~ヘレン・ケラーの生涯」だったそう。 いかにもな、教科書的な題材だけど、その劇団にとっては、もちろん本公演がメインで、発表会は相撲で言えば序二段のような一部ツウだけが目にするものらしい。 でも、発表会とはいえ、演出家が付き、

ドクター・中松を取材した話 〜先生!と連呼するまでのインタビュー記録〜

取材をするときには必ず本テーマがある。時と場合によるが、欲しい言葉というか、事前リサーチから類推して取材対象者からの"答え"を想定することもある。その本テーマから脱線して、想定外な展開に転ぶこともたまにあるのだけど、それは大歓迎と思うたちなほうで、思わぬ本音とか拾えるチャンスになることもある。 一方で、裏テーマも懐に隠していたりする。これはほぼ自己満なテーマ設定であったりするのがほとんどで、個人的なひそやかなゴール設定ととでも言おうか。この隠し持っていた裏テーマが本テーマに

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