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事業をつくるときの「判断基準」 vol.1

事業の判断は大小合わせると色々ありますが、その中でもっとも大事にしていることは、

10Xで考えよう(Think Big)

です。これは、安易に運営者目線でのラクな施策におぼれて、多くの顧客が喜ばない新規事業や機能実装しないためにも重要な考えだと捉えています。

10Xで考えると、不思議と自社だけではなく、必ずユーザ・取引先・社員のみんなもwinになっていることに気づきます。

自分たちが面白いと感じる事業は大切ですが、それだけを追ってしまい社会へのインパクトが小さい打ち手を選んでしまうと、最終的にはメンバーさえも楽しさがなくなります。

喜んで使ってくれる人たちが沢山いたり、社会に新しい価値や仕組みを生み出すことで、作り手として返ってくるものがあります。表面的な施策ではなく、本質的に役立つ「世の中から必要とされる」事業をつくる必要があるので、Think Bigはその判断基準にもなります。

ちなみにThink Bigは、新規事業をつくるときの判断基準と既存事業の撤退基準との両方で使います。

10倍の成長が期待できる、世の中に必要とされる事業をつくるためには、

価値のある事業や仕事とは何か?

という本質的な問いから逃げないようにすることです。

また、Think Bigの話題は事業立ち上げのときはよく挙がりますが、既存事業の撤退基準のときには話題に挙がらないような気がしています。撤退をするかどうかの判断基準として、Think Bigで新しい事業を考えて実行していたけれども、

・実際にやってみたときに上限が見えてしまった場合
・その上限を破壊する仮説が出てこない(手を打ち尽くした)場合
・上限を破壊するために必要なリソースが、どう計算しても抽出できなかったり、投資対効果があまり期待できない場合

などがあります。

ただ上限が見えていたとしてもそこそこすでに大きな事業になっていて、安定的な供給や利益の獲得ができている場合、無くなると業界にインパクトが出てしまうなどの場合は別かもしれませんが(その場合はすでにビッグベンチャーと呼ぶ段階かもしれませんが)。

スタートアップはとくに人的リソースが足りていないので、その中では重要なこと以外に投下できるリソースがありません。

撤退を検討する多くのケースであるのが、事業開始時に始めた日銭を稼ぐビジネス(食べるためにやっていた事業)や、業界と繋がりを持つためにやっていた事業などの検討です。

メインビジネスに多くのリソースを集中させなければいけないときに、初期フェーズで非常に重要な役割を果たしていた事業は、ある程度フェーズが進んだ段階で、撤退基準としてThink Bigを取り入れることが有用だと思っています。

撤退については、顧客もついているビジネスなので生半可な気持ちでの検討はできませんが、「やらないこと」を決めるのがCEOやマネージャーの役割であり、その意思決定者がThink Bigであるかどうかが、会社の行く末を決めるうえで非常に重要なことだと思います。


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