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オールドレンズのフレアを活かした撮影〜デジタル現像を考えてみる

オールドレンズ+ミラーレス一眼で撮影した写真をどんな風に仕上げるか
以前の記事でも書いたのですがその2回目です。
前回の記事はこちら
https://note.com/h_sugimoto/n/nf1b0ded1fc41
前回の記事では、順光の写真をやってみたのですが、
今回は、オールドレンズの撮影時に出せる面白い効果としてレンズフレアを取り入れた撮影とその仕上げについて書きます。

レンズフレアとは?

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逆光〜半逆光になるような光源位置で撮影すると、光が乱反射して写真がぼやけたようになったり、虹色の光の輪(ゴースト)が現れます。
比較的新しいレンズだと、「逆光耐性」を上げるために様々なレンズコーティングを始めとした工夫がされていて、フレアやゴーストは抑えられています。激しいフレアやゴーストは古いレンズならではの味と言えるのではないでしょうか?

元DSC01993

α7IIIにオールドレンズHelios 44-2をK&F社のM42-NEXアダプタを介して装着、撮影したものをRaw(ARW)状態から特に編集せず書き出したものです。f 2.0 Ss 1/500 ISO 100
画面左上にすこし写っていますが、強い夕日の半逆光(ほぼ逆光)です。
レンズフレアによって、ふわっとした写真になっています。
が…
このままだと、グレイッシュで発色も悪いし、あまりにもぼんやりしすぎな気がしませんか?
SNSなどでよく見るオールドレンズの写真っぽくもないし…

個人的に思うのは、
レンズフレアさせる段階で、かなり白っぽい写真になるのは、乱反射という状況で当然なのですが、もうすこし色が鮮やかで、フィルムっぽい感じでシャドウにブルーが浮いてくる感じがいいかなと思いますので、そんな仕上げにするAdobe LIghtroomの調整をご紹介します。

スクリーンショット 2019-12-02 10.56.11

フレアによって、白ボケした感じになっていますので、コントラスト、黒レベル、かすみの除去、彩度を調整します。

スクリーンショット 2019-12-02 10.58.20

トーンカーブはこんな感じに、よくあるノスタルジック調仕上げのS字カーブと似ていますが、光の感じをはっきり残しておきたいので、画面右上のハイライトのポイントは変更していません。

スクリーンショット 2019-12-02 11.00.58

スクリーンショット 2019-12-02 11.01.20

HSL/カラーはこんな感じです。
オレンジの輝度を上げるのは肌色をきれいに見せるために。
またブルーの色相をいじっているのは、影に浮いてくるブルーをフィルムっぽくするためです。

スクリーンショット 2019-12-02 11.04.14

明暗別色補正でシャドウの色を140。彩度(=影響の度合い)は写真に合わせて今回は15に。
個人的にはシャドウの色は140が一番しっくりくる感じです。

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ここまでで仕上がった写真はこちら。
ただ、番外編として…
これは私のミス!! 夕日を背にカメラをいじっている姿をみて、
慌てて撮ったので傾いているし、構図もちょっと…なので、最後にPhotoshopで編集します ^^;

スクリーンショット 2019-12-02 11.16.36

トリミングツールで傾きを修正。右上と右下に白がでてしまいますが、これくらいの範囲なら選択して右クリック「コンテンツに応じた塗りつぶし」でなんとかなります。

最終DSC01993

そして仕上がったのはこちら。
トリミングでビネット(周辺光量落ち)が切れちゃうので、周辺光量補正ですこしビネットも追加しています。

今回はオールドレンズ+デジタルカメラでのフレア写真の仕上げを考えてみました。
細かな数値はお好みで微調整すればいいと思いますが、一例として。
みなさまの参考になれば幸いです。

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