H.simple Design Studio

本質をシンプルにデザインします。建築/内装/住宅リフォーム/オフィスリノベーション/店…

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本質をシンプルにデザインします。建築/内装/住宅リフォーム/オフィスリノベーション/店舗デザイン/コミュニティデザイン/イベント/展示/家具/プロダクト/印刷物/ロゴなど。仙台のデザイン事務所。 http://linkfly.to/hsimpledesign

マガジン

  • エイチシンプルのお仕事

  • デザインについて考えていること

  • 小山田さんに、聞いてみる

    エイチ・シンプル・デザインは、建築デザイナー、小山田陽さんの会社です。  ある日、小山田さんは思いました。「僕が普段考えていることを、テキストで残しておけると良いなぁ。収集がつかなくて忘れちゃうんだよね、いつも」と。これからご紹介する(そして今後も増えていく)文章は、小山田さんの友人である飯川が、おなじアキラという名前のよしみもあって、小山田さんが普段なにを考え仕事や活動を展開しているかに触れようと試みた、やりとりの記録です。  え?そもそもどうしてそんなことをしようと思ったのかって?そうですねぇ、そのあたりのことも、そのうち語られるかもしれません。

  • エイチシンプルのまわりのお話

最近の記事

#04_「長持ちする」デザイン

茶室の床柱 O:僕が震災前に働いていた城戸崎建築研究室っていうところは、茶室の設計もしてたんですね。そのときにね、茶室をいくつも作ってきたかなりご年配の方が言ってたことが頭に残っていて。・・・床柱って、あるじゃないですか。 I:床柱、はい。 O:床柱って、曲がったやつとかボコボコしてるやつとか、ちょっと珍しい木材を使ったりするじゃないですか。 I:ああ、ありますね。 O:お茶って、お客さんを招待して、そこに活ける花とか掛け軸とか、お客さんにちなんだものだとか、季節に

    • #03_本棚は仕事の「道具」

      小山田さんの本棚_vol.3 O:最近本棚の整理をしたんですけど、、まちづくりの古い時代の本ってほんとにないのかな?って探してたんです。で、象設計集団っていう、名護市庁舎を設計した人たちの『これが建築なのだ』っていう確か僕が学生の頃に買った本が目について、そう言えばと思って取り出して読み返してみたら、、これまちづくりと建築を結びつけている本だと再発見しました。(名護市庁舎は約40年くらい前にできた建築なので、そこまで古くもないですけどね。笑)  僕はその名護市庁舎が好きで2

      • #02_「選ばない」という選択

        小山田さんの本棚_vol.2 小山田(以下 O):シンプルに言うと、本棚は自分の歴史だと思うんです。 飯川(以下 I):自分の歴史。 O:僕いま44歳ですけど、建築を勉強し始めたのが18ぐらいだとしても、25年ぐらい経ってるわけで。その間、いろんな課題、仕事にぶつかってきた度に、いろんなことを考えて来たわけじゃないですか。考える数が増えれば本もその分増えてく感じ。その増えていく思考を、本の背表紙を見ていると思い出すんですよね。  例えば「日本建築の根」っていう本の背表紙

        • #01_自分の「好み」を集める

          小山田さんの本棚_vol.1 飯川(以下「 I 」):小山田さんのオフィスには大きな本棚がありますけど、そもそも建築デザイナーは本をたくさん読むものなんですか? 小山田(以下「 O 」):んー。建築で何かしようって思った時に、先達の経験を本から学んで、それに「こういう視点を加えて アプローチしてみよう」みたいなことはするけど、、本を読まないと仕事にならないわけではないですよね。ただ、クリエイティブな活動に100% のオリジナルはないなと思っていて。 I:というと? O

        #04_「長持ちする」デザイン

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        • エイチシンプルのお仕事
          1本
        • デザインについて考えていること
          2本
        • 小山田さんに、聞いてみる
          5本
        • エイチシンプルのまわりのお話
          1本

        記事

          #00_『小山田さんに、聞いてみる』

          はじめに  エイチ・シンプル・デザインは、建築デザイナー、小山田陽さんの会社です。  ある日、小山田さんは思いました。「僕が普段考えていることを、テキストで残しておけると良いなぁ。収集がつかなくて忘れちゃうんだよね、いつも」と。これからご紹介する(そして今後も増えていく)文章は、小山田さんの友人である飯川が、おなじアキラという名前のよしみもあって、小山田さんが普段なにを考え仕事や活動を展開しているかに触れようと試みた、やりとりの記録です。  え?そもそもどうしてそんなことを

          #00_『小山田さんに、聞いてみる』

          山元町震災遺構 中浜小学校

          「あの時、避難先を屋上と選択したが、それが正しかったとは言い切れない」井上先生(当時の中浜小校長)のこの言葉はとても重い。結果としては、この校舎屋上に避難した児童・教職員・地域住民等を合わせて90名の命を、井上先生の判断(屋上への避難)とこの校舎が救った。だが、井上先生はその経験を美談としては語らず、ここに訪れる方々に自分たちの避難判断を考えるための材料として提供する道を選んだ。 そこに並ならぬ決意と使命感を感じ、その想いに応えられる展示施設にしたいと思った。あの日、この小

          山元町震災遺構 中浜小学校

          「価値」の本質を考え続けたい

          その日、突然夢が叶った。 電話の向こうに憧れの二川幸夫がいた。 2011年3月11日を何日か過ぎた日だったと思う。僕は当時担当していた物件の建築現場にいて、建築誌出版社の方からその建築を撮影したいので日程を調整させて欲しいという電話を受けていた。 「では二川にかわりますから」 突然だった。二川先生と話したのはそれが初めてでした。今近くにある木々の様子を教えてくれと言われたので、山桜が1本咲き始めそうだと伝えると、じゃあすぐ行きたいから調整してくれと。それから合計で確か4回

          「価値」の本質を考え続けたい

          綴café -交差する食と人-

          僕は毎朝、職場のあるビルに着くと、事務所に入る前に1階のそのドアを開ける。美味しい香りと一緒に、楽しそうに料理をしている店長大倉さんと、その料理のメニュー写真を器用に撮影しているオーナー鈴木さんが笑顔で迎えてくれる。仙台の中心商業街と近隣住宅地のあいだ、仙台駅と仙台城跡のあいだにあるそのカフェは、H.simple Designで内装のデザインと工事をお手伝いしたお店です。 このカフェは、ちょっと変わったお店。 お昼の時間はランチをメインとしたカフェで、夜は貸しスペースとして

          綴café -交差する食と人-

          本質をシンプルにデザインする

          学生時代の恩師からいただいた「本質を大切に」という教えを忘れないように、「本質」の頭文字であるHを取り、2014年に「H.simple Design Studio」という屋号でデザイン事務所を立ち上げました。 「人間はまねをして成長していくんです。どうせまねをするなら、表層じゃなくて本質をまねなさい。そして本質を見抜くところに時間をかけなさい。」大学時代の恩師からいただいた言葉です。 「本質を見抜く」とは、いったいどんな作業でしょうか。 デザインに関して言えば、自分が惹か

          本質をシンプルにデザインする