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アワビのとろろ。

元来、とろろとはアワビを擦ったものだった!

二子玉川の花冠陽明庵」は日本食文化会議理事長の松本栄文さんのお店。
日本の文化に根差した季節ごとのお料理をいただける。
日々の食事で、ぼくらが日本の食文化を顧みることは少ないけれど、松本さんのお料理をいただくと、「やっぱり日本食は素晴らしい」と心の底から思う。

食べることと祈ることは密接に繋がっている

花冠陽明庵では、神棚で使う土器(かわらけ)に盛られたお料理からスタートすることが多い。
ぼくらは当然のように毎日ご飯を食べて生きている。
場所や時代が変われば、その当然は当然ではなくなる。
ぼくらの祖先は、毎日ご飯が食べられるように、海の幸・山の幸を神様にお供えし、祈ってきたのだ。
そして、その捧げ物をいただくということは祈るということに似ている。

蝦夷アワビのとろろ飯

メインは蝦夷アワビのとろろ飯。

原料はアワビと出汁のみ!

見た目はとろろだけど、顔を近づけるまでもなく漂う濃厚な海の香り。
ひと口、……ふわふわでありながら、ねっとり絡みつく濃厚さ。海の香り。

今まで食べていた山芋・自然薯のとろろはなんだったのか!?

次は肝のお醤油漬けと合わせてみる。深みは増してもそこに苦味はない。
軽いのに濃厚、後味も爽やか。

もしこれを、何も言われずに出されたとしよう。
ぼくは、山芋ではないということまでは気がついても、アワビだと気づかない自信がある。

食べ終わって思った

松本さんのお料理には、華やかさはあっても派手さはない。
厳選され、吟味された素材の輝きが放つ力がお料理をさらに輝かせ、花冠陽明庵ならではの体験をさせてくれるのだ。

とろろ飯美味しかったなー

ごちそうさまでした。

花冠陽明庵:
http://matsumoto-sakafumi.jp/hanakan.html

















































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































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