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北海道産うなぎというアイデア

2024年1月12日、北海道で初となる、ニホンウナギ「雪うなぎ」の養殖開始に際して、記者会見が行われました。


北海道とうなぎ

私の知る限り、北海道はもともとうなぎを食べる文化がありません。
最近でこそスーパーなどで手に入れることができますが、本州と比べて、うなぎ屋さんは今でも少なく、必然的に食べる機会も少ないです。

私も就職で上京し、静岡で初めてうな重を食べました。
焼き魚系は苦手なのですが、初めて食べるうなぎのおいしさに感動し、一心不乱にかきこんだのを覚えています。

なぜ北海道民にうなぎが縁遠いのか、それはつい最近まで野生の「ニホンウナギ」の生息地の北限が青森県であったことが原因と推察されます。
また、養殖うなぎの主な産地である鹿児島、宮崎から遠く離れていることに加え、うなぎが輸送時のストレスに弱く、うなぎ屋さんが安定した仕入れを行うことが難しいことも理由のようです。

サーバーを冷やしたお湯でうなぎを養殖

うなぎは20~30℃の水温で養殖されます。その水温を北海道の自然環境で1年を通して維持するには、初期投資もランニングコストも莫大になります。

そんな中、美唄市で雪冷熱を活用し、サーバーを冷却するという特色あるデータセンター事業を行う、株式会社ホワイトデータセンター様が、サーバー排熱を利用して冬の水温維持を行い、夏は逆に雪冷熱により水温を下げるという雪を活用した養殖環境を開発し、実証実験を経て、この度事業化をされました。

うなぎの池入れ

雪うなぎのポテンシャル

雪をエネルギーとすることで、北海道が推進するゼロカーボン関連事業の中でも、特に貢献度、魅力が高い事業であるとともに、地震をはじめとする災害の少ない美唄におけるデータセンター事業という性質から、国が進めるデジタルインフラ強靱化とも連動しているという意味で、美唄でデータセンター事業を行う意義を一層高めてくださいました。

北海道第1号の認可を受けて養殖が開始され、6月末の出荷を目指しています。北海道における鰻文化の発信地となれるよう、業界の皆様とともに盛り上げてまいりたいと思います。美唄の新たな特産品、「雪うなぎ」ご期待ください。

ホワイトデータセンターの未来

美唄市民にとって冬の心配事である雪。
毎年いやになるくらい降ってくる雪でサーバーから出る熱を冷やすという究極のエコ、ゼロカーボンを起点として、さらにその排熱を様々な事業にエネルギーとして活用することにより経済循環が生まれる。

これからの社会の希望となる事業展開を進める、株式会社ホワイトデータセンターの皆様に深く敬意を表するとともに、美唄市も皆さんの事業が展開しやすくなるよう、全国における認知度向上を目指し、取り組んでまいります。その動きが、市民の皆さんの希望、誇りになることを信じて。

左から北海道産業振興局長 伊藤様、私、
(株)ホワイトデータセンター代表取締役社長 伊地知様、同じく取締役 本間様