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子どもの可能性を広げる親と、潰してしまう親。

親ならば、誰しも「我が子によりよく育ってほしい」という願いを抱くだろう。しかし、これだけ変化の激しい時代になると、何が「良い」「悪い」なのか、いまベストだと思っているものが、その子が社会に出る10〜20年後も“正解”なのかなど、見通しが立てにくいのが正直なところだろうと思う。

ただでさえ大変な子育てだが、子どもの将来と真剣に向き合えば向き合うほど、悩みが深まってしまうというのが親としての本音ではないだろうか。

おかげさまで、私自身の交友関係はかなり幅が広く、職種や年代を含めて、じつに様々な友人がいる。それもあって、これまた様々な子育てに間接的に触れる機会を持つことができている。なかには非常に先進的な子育てをしている方もいれば、かなり国際的視野に立った子育てをしている方もいる。一方、「それで大丈夫だろうか」と他人ながら不安になってしまうような子育てをしている方もいる。

とはいえ、先ほども書いたように、これだけ先の見通しが立てにくい時代においては、私の感覚が鈍いだけで、「それで大丈夫だろうか」と第三者に不安を抱かせてしまうような子育てが、じつは20年後の社会を生きる子どもたちにとっては功を奏するといったこともあるかもしれない。子育てや教育といったことを語る場合には、つねにそうした視点を持っておくことが重要ではないかと思っている。

そんななかでも、特に印象に残っている子育てがある。あまりに印象に残っていて、いまでも講演会などでよく話しているくらいだ。それは、今から10年前。スペインの首都マドリッドに向かう機内でのことだった。

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