パラリンピックは、どうなれば「成功」だと言えるのか。
先日の記事では、来るべき「TOKYO2020」の“レガシー”について、私なりに思うところを述べさせていただきました。
さて、今回の記事では、パラリンピックについても考察してみたいと思います。
1960年にイタリアのローマで第1回大会が開催されたパラリンピック。今回で、じつに第16回大会を迎えることとなります。あまり知られていないのですが、同じ都市で2度目のパラリンピックを開催するのは、なんと東京が初めてのこととなります。
1964年に「東京オリンピック」が開催された直後、じつは「東京パラリンピック」も開催されていたんです。これが第2回大会でした。当時は「障害者を見世物にするな」「障害者にスポーツをさせるより障害者支援施設をつくることが先決だ」などと批判の声も多く、開催にこぎつけるには多くの困難があったようですが……。
さて、60年の歴史を誇るパラリンピックですが、過去最も成功した大会だと言われているのが、2012年に開催されたロンドン大会でした。大会チケットを完売させるなど、それまでオリンピックの“おまけ”のような扱いをされてきたパラリンピックの注目度を一気に引き上げたのです。
いったい、なぜそんなことが可能だったのか。私は2017年に渡英し、当時の大会統合ディレクターを務めていたクリス・ホームズ卿(自身も水泳選手としてパラで金メダルを獲得)にインタビューをしてきました。よかったら、こちらの記事もお読みください。
さて、これまでは2012年のロンドン大会が「過去最も成功した大会」と言われてきましたが、今後は「2020年の東京大会が最も成功した大会だった」と評価されるような大会にしていきたいですよね。
では、そのために私たちができることはあるのでしょうか。そもそも、大会としての「成功」をどのように定義したらいいのでしょうか?
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