マガジンのカバー画像

連載小説『ヒゲとナプキン』

39
心と体の性別が一致しない主人公イツキと、そのパートナーであるサトカを巡る物語。
運営しているクリエイター

#FtM

小説『ヒゲとナプキン』のあとがき、無料公開しちゃいます!

28日に発売となった小説『ヒゲとナプキン』。あとがきを無料公開します。ぜひとも書店もしくは…

100
乙武 洋匡
3年前
107

連載小説『ヒゲとナプキン』 #8

※個別の記事を数百円ずつご購入いただくよりも、月に20本近い記事が配信される定期購読マガジ…

100
乙武 洋匡
5年前
85

連載小説『ヒゲとナプキン』 #10

【全文無料公開】 「今週もご苦労さんだったな。そろそろ切り上げて飲みにでも行くか!」  …

100
乙武 洋匡
5年前
75

連載小説『ヒゲとナプキン』 #11

【全文無料公開】  眼下に広がる暗闇に、ひとりの男を見つけた。細身でなで肩の男は、一本の…

100
乙武 洋匡
5年前
66

連載小説『ヒゲとナプキン』 #12

【全文無料公開】  イツキはふたつのスマホを握りしめたまま、冷たくなったフローリングの床…

100
乙武 洋匡
5年前
78

連載小説『ヒゲとナプキン』 #13

※個別の記事を数百円ずつご購入いただくよりも、月に20本近い記事が配信される定期購読マガジ…

100
乙武 洋匡
5年前
60

連載小説『ヒゲとナプキン』 #14

【全文無料公開】  玄関のドアに鍵を差し込み、できるだけ音を立てないようにそっと回した。心の中で、「一、二の三」と唱えながら、静かに開けたドア。廊下はもちろん、リビングの電気も消えている。  深夜とも早朝ともつかない午前四時。忍び足で廊下を進み、リビングへと続くドアのガラス窓から中の様子を窺う。サトカがいる様子はない。体を反転させ、寝室のドアを開ける。トイレにも、浴室にも、その姿は見つからなかった。  どこかで胸を撫で下ろしている自分がいた。怒りと悲しみ。申し訳なさと愛

有料
100

連載小説『ヒゲとナプキン』 #15

【全文無料公開】 「ヤマモト」 「おい、ヤマモト!」  ハリさんの声が次第に大きくなって…

100
乙武 洋匡
5年前
68

連載小説『ヒゲとナプキン』 #16

【全文無料公開】  エレベーターが開くと、ナースステーションは目の前にあった。イツキは中…

100
乙武 洋匡
5年前
73

連載小説『ヒゲとナプキン』 #17

【全文無料公開】  暗闇の中で、小さな公園を見つけた。歩き疲れたイツキは吸い込まれるよう…

100
乙武 洋匡
5年前
67

連載小説『ヒゲとナプキン』 #18

【全文無料公開】 「もう、誰よ。こんな時間に……」  生まれて三カ月のマコトに授乳を済ま…

100
乙武 洋匡
5年前
76

連載小説『ヒゲとナプキン』 #19

【全文無料公開】  コズエの家を出てからしばらくあてもなく歩き回っていたイツキは、歩道橋…

100
乙武 洋匡
5年前
69

連載小説『ヒゲとナプキン』 #20

【全文無料公開】  便器の内側の黒ずみに洗剤をかけ、ブラシで力強くこする。イツキの額には…

100
乙武 洋匡
4年前
68

連載小説『ヒゲとナプキン』 #21

【全文無料公開】  イツキは軽く息を吸い込むと、〈高野メンタルクリニック〉というプラスチック製の看板が貼り付けられた扉をノックした。 「どうぞ」  中から聞こえてきた返事に、扉を開ける。 「失礼しまーす」  イツキは慣れた様子で布製の衝立の奥まで進むと、簡素な事務机の前に座る初老の男に向かって、「よろしくお願いします」と頭を下げた。 「ああ、イツキ君。調子はどう……おや」  高野は、ようやくイツキの後ろに控える女性の存在に気がついた。 「ええと……」 「露木

有料
100