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Pyxiruを通して「学んだこと」-個人編-

大学生の自己理解をサポートする団体「Pyxiru」での活動を通し、様々な学びを得ることができた。今回はその中でも自分自身に関わることを抜粋して整理していきたい。(あくまでも個人としての記録用)

①「人と向き合うこと」は大きな価値と可能性を秘めている。

「人と向き合うこと」には多大なエネルギーが必要。でも根気強く続けることでその人自身の本当の姿、心から求めているものがはっきりと見えてくる。そして、それができると深い信頼関係を築くことができ、自分自身の成長にもつながる。

自分の性格上、誰かと真正面から向き合って会話をする、ということにかなりのエネルギーを必要としてしまう。だからこそ、Pyxiruの活動を始めるまでは「他者のことを理解したつもり」で終わることが多く、本当の意味で相手のことを知ろうとしてこなかった。自分自身が疲弊してしまうことが目に見えている状態で「人と向き合い、深くまで理解し合うことの重要性」に気づけていなかったんだと思う。

そんな中、Pyxiruで面談をスタートすることになり、多くの学生と一対一で向き合っていくことになった。もともと、ライフストーリーや生き方に関する話を聞くのは好きだったこともあり面談自体は終始楽しかったけれど、「相手の根本にある価値観は何なのか?」「本当に求めている理想の姿は何か?」など全身全霊で向き合う際のエネルギー消費は正直物凄く大きかった。

ただ、一人の学生と10時間、計12人(時間にすると130時間ほど)と向き合い続ける中で見えてくる景色が変わっていった。相手の話を全身で聞きながらその人ならではの考え方や特徴を見つけていく中で、新しい考えやこれまで知らなかった世界に出会うことができた。

人と向き合い心の底から理解することで、相手がより魅力的に見えたり独自の存在として見えたりしてくる。自分との共通点や相違点も見つかり、互いに心地よい関係の築き方が見えてくる。たった一人と向き合うことから、人が持つ多様性や可能性を信じることができた。

これは本当に大きな気づきで、自分の中で「人との向き合い方・接し方」が変わるきっかけになった。相手のことを知ることで自分を知り、相手のことを理解することで自分らしさに気づく、相手を認め尊重することで自分にも自信を持てるようになり、相手の経験談を聞くことで自分自身の視野が広がり教訓が増える。人と関わることで自分の可能性が広がっていく、そんな感覚を持った。人と深く関わることで生きることの楽しさが増えた。そんな感じだった。

まとめると、「人と向き合い互いに理解し合うこと」で自分も相手もより居心地良く生きていけるようになると信じられるようになった。

②「人を巻き込み行動すること」は結果的に皆のためになる。

自分がやりたいことを実現するために誰かを巻き込むのってどうなんだろう?と思っていた時期があったが、Pyxiruでの活動を通して「自分のやりたい」が出発点だったとしても、それがちゃんと意味あることであれば結果的に関わってくれたみんなを幸せにできると感じた。

また、世の中にはたくさんの課題が存在しているけれど、それらに気づいていながらも様々な事情で身動きできない人がいることも知った。だからこそ、自分は目の前の課題に対してその解決に向けた一歩目を踏み出し、後に続いてくれる人を増やしていく存在になれたら良いなと考えるようになった。

③「諦めずに続けること」の大切さ

何かを始めることよりも、それを継続していくことの方が遥かに難しいと感じた。新しいことに挑む時、大抵の場合は目的がはっきりしていてチームメンバーのモチベーションも高い。けれど、それらが一度出来上がって継続していく際は目的がどうしても曖昧になりがちでモチベーションの維持も難しい。

時々で目標設定をし、道の途中にブーストポイントを複数設けていくことが継続のためには必要なことだと感じた。

あと、逆に言えば、「継続することで新しいチャンスが訪れる」というのも一つの発見だった。

上手くいかないことがあっても八方塞がりにならない限り試行錯誤してみる。そうすると意外なところから突破口が見つかったり、ブレークスルーを迎えたりする。「諦めずに続けられるか」が全ての鍵を握っていると考えるようになった。

④ 決断は恐怖心との戦い。「一度決めたら迷わない。」

「何かを決断する。」というのは「何を選ぶのかを決める」ということ。言い方を変えれば「何を選ばないのかを決める」ことでもある。つまり、選択肢を絞り込むことで他の可能性を排除することと近しい。だからこそ、すごく悩むし葛藤する。そして決断の時には「本当にその決断で良いのか?」「大事な可能性を失うことにならないか?」という、一種の恐怖心が伴う。

そして、その恐怖心を乗り越え下した決断には"強い意思"が伴う。それを原動力とし、自分の決断に迷うことなく突き進んでいくこともまた重要。

⑤「言語化し伝えること」が強力な助けを呼んでくる。

自分の考えを常に言語化する。自分の描く理想像を公言する。そうしているうちに、思いもよらないところから協力者が現れたりする。自分は何者か、どこを目指すのか、を発信することでその実現性は大きくなる。

また、自分の考えを日頃から共有するようにしておけば、いざと言う時に周囲が反射鏡として大切なことを思い出させてくれることもある。

⑥「多面的であること」の必要性

Pyxiruの活動を通して、多様な人を理解し受け入れるには自分自身が多様な考えを持っている必要があると感じた。一人でも多くの人の声を汲み取り、多様な分野で課題解決を図っていけるよう、幅広い興味関心/スキルを持ち合わせた多面的な人でありたいと強く思うようになった。

⑦「明確な目的設定」と「改善思考」がサービス創りのポイント

どんなサービスもどんな製品も、最初はほんの小さな一歩から始まる。大切なのはその一歩を踏み出した後にどこまで志を絶やさず(目的を見失わず)続けていけるかどうか。強い想いから派生したサービスはとても心に届きやすいなと感じる。強烈な想いと冷静な手法が合わさって、価値ある思いのこもったサービスが出来上がるんだなと実感した。

また、顧客のニーズとサービスとのギャップにどれだけ早く気づけるか、が改善速度を決めるなと実感した。小さな違和感にいち早く気づき改善を積み重ねる、そうすることで少しずつサービスを大きくしていくことができる。

⑧ 「自己決定」と「信頼」が組織づくりのポイント

何のためにするのか、どの役割を担うのか、、、Pyxiruではあらゆる物事に関する意思決定を個人に任せていた。学生団体だからこそできたことではあった(実際には課題もたくさんあった)けど、「自分で決める」ことで一人一人が納得感を持って活動できたのではないかと思う。

実際にPyxiruのValueの一つに「"自己決定"を奨励し責任を持って行動する」というのがあるぐらいだから、この考え方は色褪せないだろうなと思う。

また、この「自己決定」と関連して「信頼」というのが組織づくりにおいて大きな鍵だなとも実感した。以前までは「人に任せる」というのがすごく苦手だったけれど、Pyxiruのメンバーのおかげで「人を信じて任せきる」ことの意義を理解することができた。

まだまだ任せ切れる範囲は少ないのが個人的な課題ではあるけれど、Pyxiruでの活動を思い出し、「信じて任せきる」というのを大切にし続けていきたいなと思う。

⑨事業創りとマネジメントの面白さ

事業の方向性やマイルストーンを定める時、理想とする社会の姿やそこに存在する人々の姿がすごくクリアに見える。一方で、その事業を構築・遂行していくためにメンバーを動かす時は、メンバー一人一人の考えや想いが明確に見える。

Pyxiruの後半期は、事業創りとマネジメントの両立ってすごく難しいな。。と思っていたものの、全く異なる二つの景色が見えているのがすごく面白かった。事業創りが「船の操縦席で航海図を書きながら目的地を見据える」のに対して、マネジメントは「船に乗っているメンバー一人一人と顔を見合わせ、より快適な航海をするにはどうすれば良いのかを話してる」イメージだった。

事業とマネジメント、それぞれに面白みや大変さがあるけれど、自分はどっちも好きだなぁと感じ取るきっかけになった。

まとめ

人と向き合うこと、人を巻き込み行動すること、諦めずに続けること、一度決めたら迷わないこと、言語化し伝え続けること、多面的であろうとすること、明確な目的設定と改善思考を持つこと、自己決定を重視し信じ抜くこと。これらのキーワードは自分のこれからの人生にとってすごく大切なものになると思う。

ちょうど最近、「大切にしたいこと」を日々実行できているのか、について振り返れるチェックリストを作成しようと考えていたから、そこにこれらも加えたいなと思う。

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