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じゃがいもがペット!?『ぼくのじゃがいも』

『ぼくのじゃがいも』
 ジョシュ・レイシー 作 モモコ・アベ 絵
 みやさかひろみ 訳
 こぐま社
 2023年9月

アルバートはペットがほしくてたまりません。朝から晩まで「ペットがほしい」とパパとママに言いつづけるほどです。

そんなアルバートに、ある日、パパが「ペットをほしがっていただろう」とプレゼントをくれました。包みをあけると、出てきたのはなんと、じゃがいも!

アルバートはパパのじょうだんにあきれ、「おじゃが」をほうっておきますが、なんだかさみしそうに見えてきて……。

ジョシュ・レイシーさんによる意外性に満ちたストーリーと、モモコ・アベさんによるかわいいイラストが魅力のイギリス発の絵本です。おふたりの紹介文はこちらからご覧いただけます。

モモコ・アベさんはイギリスのテレビや映画、および出版の世界で活躍しておられる日本出身の方です。『ぼくのじゃがいも』の中にさりげなく浮世絵が描かれたりしているところにも日本を感じます。

それだけでなく、この絵本にはアルバート一家をはじめ、いろんな肌の色をした人たちが描かれています。また、結末からは、南米のアンデス地方から世界中に広まったスーパーフード「じゃがいも」自体のすばらしさも感じられます。

ストーリーとイラストをじっくり楽しみつつ、この絵本全体にみなぎる生命力や多様性も感じてもらえたらうれしいです。

▼こぐま社の『ぼくのじゃがいも』紹介ページ

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