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コモ活シリーズ番外編---ブライアン・リーズのコウモリ絵本の世界


ハロウィーンも近いので、またコウモリ絵本の特集です(去年の特集は末尾を) 上の絵はブライアン・リーズのサイトより。

去年も書いたようにコウモリの絵本は特にレアなものではなく、海外でも日本でも結構出ています(特に海外)。他の動物に比べると少ないけれど、たぶん皆さんが思うよりもコウモリの絵本は多いです( ^ω^ )


中でも代表的なのがアメリカの絵本作家、ブライアン・リーズのシリーズ。リーズは名誉あるカルデコット賞受賞作家で、彼のコウモリ絵本シリーズはニューヨーク・タイムズのベストセラーになり、全米の児童書関係の書評でも軒並み絶賛されました。


日本では『コウモリとしょかんへいく』『コウモリうみへいく』の2冊の邦訳が出ています。オススメ!


(Amazonの紹介文より)
「ある晩コウモリたちは、うれしい知らせを聞きました…「今夜は窓があいてるぞ!」みんなで大喜びで飛んでいった建物は…図書館でした! 何度も図書館に来たことのある大人たちは、さっそくお気に入りのごちそうの本(実は虫の図鑑)を開いたり、本の話に花を咲かせたり。コピー機や水飲み場で遊んでいた子どもたちも、「お話の時間」が始まると、絵本の前で身を乗り出して…? 絵に描かれている児童書の名作探しも楽しい、図書館をめぐる絵本。」

この本は、夜中に図書館にやってきた本好きのコウモリたちの小さな冒険のお話です。コウモリたちは図書館で本を読むのが大好き。でも普段は窓が閉まっていて入れません。ところがある晩、ラッキーなことに窓が開いていて、コウモリたちは喜び勇んで図書館に忍びこみます。
大人も子供も目を輝かせて本や絵本に夢中な様子がとても素敵で、読書離れが言われる人間より本好きかも?


『コウモリうみへいく』は、夜の海水浴場に遊びに来たコウモリたちの冒険。『Bats at the ballgame』は野球で熱闘するコウモリたち、『Bats in the band』はクラシック、ジャズ、ロック、合唱などの音楽を楽しむコウモリたちのお話です。特にロックを熱演するコウモリたちはエキサイティング!
洋書版の英語は向こうの子供のレベルなので、難しい単語は出てこないし、絵だけ見ていてもわかるストーリーです。


他にも『Bats in the band』『Bats at the ballgame』『 LITTLE BAT in night school』『LITTLE BAT up all day』が出ていますが、残念ながらこれらは洋書のみで邦訳がありません(Amazonで買えます)。私は全冊揃えて楽しんでますよ (´ェ`)

洋書のシリーズ


リーズは特にコウモリが好きだったわけではなく、友人にコウモリの魅力を教えてもらううちに興味を持ち、好きになったそうです。全米ベストセラーになった『コウモリとしょかんへいく』は、実際に図書館員の方からコウモリが図書館にやってきた話を聞き、インスピレーションが湧いたとか。

『コウモリとしょかんへいく』(原書)より
『Bats in the band』より。音楽に感動して涙ぐむコウモリも。(出典)

↓ コウモリたちの熱演、熱唱は必見!
ロックファンが泣いて喜ぶ表記も(バットマン・ターナー・オーバードライブ、バットカンパニー、ザ・バットルズ、ピンク・フライ、ウィング・クリムゾン…)


リーズはアクリル絵の具を使い、コンピューターではなく手で描いています。背景までしっかり描かれて、絵に温かみと深みがあります。私は特に夜の闇の中の風景描写が好きだなあ。
リーズのコウモリはネズミに翼をつけた感じですが(英語やドイツ語にはコウモリを意味する「飛ぶネズミ」という言葉もあるけど)、ここに載せたように日本人が見ても違和感のない可愛い絵で躍動感があります。


色々なシーンでエネルギッシュに、楽しげに活躍しているコウモリたち。
お子さんと一緒に、または童心に返ってご覧になってみて下さい(´ω`)❀
お読み頂き、ありがとうございました。

海外の種類 (出典)


★どこにも所属しないコウモリ愛好家です。誤解されがちなコウモリという素晴らしい動物の魅力を広めたくて本を書いたり、ラジオ番組で取り上げたり、ミニ講座で話をしたりしています。専門家や研究者ではないので、コウモリ専門家の友人にも教えて貰っています。コウモリがお好きな方、繋がりませんか? 「コウモリを正しく知ろう、守ろう」


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読みやすいノンフィクション。Amazonに飛びます。

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