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可愛い? 不思議? 怖い? ミラクル動物★コウモリの世界

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コウモリ愛好家です。とても可愛くて賢いミラクル動物なのに誤解されがちなコウモリの驚きの魅力能力を紹介中。日本のコウモリが感染症の原因になった事はないですよ。一般人ゆえ、分からない…
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#哺乳類

コモ活シリーズ⑩---レッドデータ(環境省)で見る、日本のコウモリ

上は、住処にしている樹洞のある木が環境破壊等で減り、世界でも日本でも減少しているヤマコウモリ。 日本は南北に細長く、北海道のような寒冷地から沖縄のような温暖地まで含まれるため、オオコウモリを含めて現在35種類ものバラエティ豊かなコウモリが生息する、実はとてもコウモリに恵まれた国です。 しかし、森林伐採、環境破壊による生態系の変化、農薬や化学薬品、近年では山を切り開いて作られる太陽光発電や風力発電(鳥以上にコウモリが巻き込まれる危険が高い)、街灯のLED化による、餌になる飛

コモ活シリーズ⑪---コウモリは最強の飛行動物(だと思う) (コウモリの基礎知識)

タイトルに異議のある方もいるでしょうが、物理的な力の話ではありません。力では、もちろんワシやタカが最強です。 (上の画像は記事に出てくるのと同じ種類のコウモリ。テロップは動画から。出典 ) ●コウモリに興味のある方は、コモ活シリーズの他の記事もご覧下さい。 白鳥、ガンなどの渡り鳥が北に帰りました。長距離移動する飛行動物といえば、多くの人は渡り鳥を連想するのでは? 白鳥などはガタイも良く「タフそうだし長距離移動も可能だろうな」と思いますよね。 では、体長10cm未満、体重わ

コモ活シリーズ番外編---コウモリの動画から少し

コウモリファンの皆様へ、週末にどうぞ♪ (上の写真はオーストラリアのオオコウモリ。気持ち良さそうに飛んでますね。グライダーって彼らを見て考えたのでは?なんて思いたくなる(´ー`)  実際にレオナルド·ダヴィンチのグライダー素描はコウモリそっくり!(オオコウモリを見た事はないだろうけど) 最初の2つはyoutubeのショート動画。アメリカの保護団体の小コウモリたちの様子です。クリックorタップ❤ ●色んな種類が出てきますよ。冒頭で腕に付けているのは研究用標識。いつどこで捕獲

コモ活シリーズ⑧---バイオニックドローンで見るコウモリと鳥の飛び方、他

(上の画像は下の動画より) このシリーズをお読み頂いているのは、コウモリ好き or コウモリに興味のある方かな?と思いますが、皆さんはコウモリが飛ぶ姿を実際に見たことがおありでしょうか?  都会でも夕暮過ぎに空を見るとアブラコウモリが飛んでいたりしますが、 かなり注意して見ないと、鳥だと思って見過ごすかもしれません。 私は初夏〜初秋、市内の川辺にバット・ディテクター(※)持参でバットウォ ッチングに出かけます…が、コウモリの「出勤」はかなり暗くなってから。 暗闇に獲物を追

コモ活シリーズ---コウモリは超音波の王者!(コウモリの基礎知識③)

上の写真のようにコウモリは飛んでいる時に口を開けていることが多く、歯が見えるので「怖い」ですか?(体長5~6cmしかないけど) でもコウモリは怖がらせるためじゃなく、主に超音波を発するために口を開けています。 (上の写真は海外のオヒキコウモリ。体長6cm程度。コウモリを怖がる人もいますが、ほとんどのコウモリは本当に小さくて可愛い、ちいかわです) 基礎知識・その5 超音波とエコーロケーション コウモリは、真っ暗な夜の闇の中でどうやって獲物を見つけて、障害物にぶつからずに飛

コモ活シリーズ---コウモリは、とってもきれい好き! (コウモリの基礎知識⑤)

世の中には、コウモリ=なんとなく汚い? という誤解をしている方もいるようなので、実はとっても綺麗好きなんですよ、という本当の話です。 基礎知識・その7  コウモリは動物界で1、2を争う、きれい好き? 動物が自分の体毛をなめたり、漉(す)いたりして体を綺麗にして整えることをグルーミングといいます。飼い猫をはじめ、動物園の動物たちもよくグルーミングしてますよね。 コウモリは危険な菌を持っているとか、噛まれると狂犬病になるリスクが高いと思っている人がいますが、実際にはコウモリ

コモ活シリーズ---さかさまのロングスリーパー(コウモリの基礎知識②)

コモ活シリーズとして、コウモリの基礎知識を紹介しています。お子様にもわかるようにやさしく書いていますが、もちろん大人もどうぞ。 基礎知識・その3 なぜ、さかさまなの? 多くの方がふしぎに思うのは、「なぜコウモリはさかさまにぶら下がってるの? 苦しくないの?」ではないでしょうか?  コウモリといえば、洞窟や木に、さかさにぶらさがっているイメージがありますよね。 コウモリは、いつもさかさまにぶらさがっているわけではなく、普通に頭を上にしていることもありますが、割合としてはさ

コモ活シリーズ---おまけ: これがコウモリの狩りだ!

今回は動画のおまけ記事です。(上の写真は最初の動画から。ホバリングしています) 最初は、ウサギコウモリが蛾を狩る様子を迫力あるクローズアップで取材したもの(ナショナル・ジオグラフィック) 、「ステルスモード」で蛾を追う様子がわかります。ちなみに多くの小コウモリが一番好きな虫は蛾です。 2番めはテキサス州オースティンの有名なコングレス・アヴェニュー・ブリッジに、コウモリ大群の出巣を見るため、世界中から観光客がやって来ている様子。コウモリはオースティン市の重要な観光収入源にな

コモ活シリーズ---番外編 やってみよう! コウモリクイズ

今回は大人も子供もお気軽に、のクイズ集。答えは最後にあります。調べずに直感でやってみてね。 ★Q1  左はコウモリの赤ちゃん、右はある動物の赤ちゃんです。 両方とも生後間もない個体で、まだ目が開いてません。 右は何の動物でしょう?  <ヒント> 小さめの哺乳類。 こうして見ると、コウモリはやっぱり哺乳類の仲間だなと思いませんか? 野生動物の赤ちゃんたちが安心して育っていける地球環境を残したいですね ↓左がコウモリ。耳が特徴的です。赤ちゃんの頃から頭を下にしています。

コモ活シリーズ番外編---これからの時期のご注意とお願い(冬眠コウモリ)

寒くなってきましたね。当地は今朝初雪が舞いました(すぐ溶けたけど) (上の写真は眠るベヒシュタインホオヒゲコウモリ(海外の絶滅危惧種)  小コウモリが冬眠する時期になりました。もし皆さんの家の近くでじっとしているコウモリを見つけたら、次の点にご注意をよろしくお願いします。 ★そういうコウモリは自分で代謝を抑えています(冬を乗り切るため)。 ちゃんと生きています。弱ったり死んでいるのではないですよ。 ★放っておくのが一番です。みだりに触ったり、動物病院に持って行かないで下

(書評) 「詩のすきなコウモリの話」&新著のお知らせ

★「詩のすきなコウモリの話」 ランダル・ジャレル作 (岩波書店) コウモリを主役にしたフィクション(小説、童話、絵本等)は実は意外に多い。中にはブライアン・リーズの絵本のようにベストセラーになったものもある。 「コウモリ?」と先入観を持たずに読むと本当に面白くて楽しいものが多いので、まだ偏見のない幼少時にそういう本に親しめば、変に怖がったり嫌ったりせずに育つんじゃないかなあ(小さい子をお持ちのお母さん方、宜しく お願いします) この本は現在絶版、作者ランダル・ジャレルの