【音楽の話】#7 基本のコード進行
やっとコード進行の話までこれました。コード進行はコードの心地よい進行を定石としてまとめたようなものであり、必ずしも従うものではありません。
ただコード進行を知っていると、メロディー先行の曲づくりであってもそれに合わせた伴奏をいい感じで作れることもあります。
私の場合は続きのメロディーが思いつかないときに先にコード進行を考えることもあります。
始まり方・終わり方
曲の始まりと終わりはⅠ度のコードが定番です。キーがC majorの曲はコードCで始まり、コードCで終わる。キーがA minorの曲はコードAmで始まり、コードAmで終わる。
もちろんあえて不安感を出すために、緊張感のあるコードで始めるのもアリです。
また曲がしっかり終わっていない、不安なまま終わらせたい場合に異なるコードで終わらせるのもアリです。
主要スリーコード
メジャースケールで、メジャーコードになるⅠ度、Ⅳ度、Ⅴ度の3和音には名前がついています。Ⅰ度をトニック、Ⅳ度をサブドミナント、Ⅴ度をドミナントといい、この3つが主要スリーコードです。
この3つの和音は相互にどちらにも進行できますが、特徴的な動きが3つあります。
一番わかりやすいのは、ドミナント(Ⅴ)からトニック(Ⅰ)への進行をドミナント終止などと呼びますが、非常に落ち着く進行です。ですので、解決する、とか解決させる、なんて言います。曲の終わりに最もよく使われます。
ちなみにより緊張感のある雰囲気から解決させるためにドミナントをセブンスにすることがよくあります。Ⅴ7→Ⅰは、定番中の定番です。
またサブドミナントもドミナントに似た役割を持つので、サブドミナント(Ⅳ)からトニック(Ⅰ)に解決させるという進行が二つ目の特徴的な動きになります。ドミナント終止ほどドラマチックではないけどほっとする感じですかね。
最後にドミナントの緊張感を作るための階段が、サブドミナント(Ⅳ)からドミナント(Ⅴ)への進行になります。
これらを組み合わせたⅣ→Ⅴ7→Ⅰは、世の中で最も有名な進行と言えるでしょう。
ちなみに昔のブルースやロックンロールなどはこの主要スリーコードで作られていることが多いです。
代理コードとの進行
メジャースケールには、他にマイナーコードがありましたね。これらは、主要スリーコードの代理コードだったのは覚えているでしょうか。
つまりⅢmとⅥmはトニックの代わりに使えるコードになります。またⅡmはサブドミナントの代わりに使えるコードになります。Ⅶmはドミナントの代わりに使えるコードになります。
ただし、代理コードから元のコードに直接遷移するのは変化が少なく緊張感の解消があまりすっきりしないので通常使われません。逆に元のコードから代理コードへの遷移は緊張感を作り出すのでよく使われます。
その他コードの使い方
では、4和音のコードなど緊張感のあるコードはどう使うのか。よくある考え方は二つあります。
3和音をセブンスやメジャーセブンスにして緊張感を醸し出す。例えば、ブルースでよくある進行は、ⅠとⅣとⅤではなく、ずっとⅠ7とⅣ7とⅤ7で構成されます。
もうひとつは、経過コードとして使います。例えば、Ⅴ7→Ⅰsus4→Ⅰとすることでドミナント終止の変化形になります。また、Ⅰ→ⅠM7→Ⅰ7→Ⅳと進行することで構成音がⅠ→Ⅶ→Ⅶ♭→Ⅵと半音ずつ下がってくる流れ、つまり心地よい進行を作れます。
実は、ここまでで私の知っている音楽理論はほとんど話してしまいました。次は私の勉強も含めて世の中にあるおしゃれなコード進行をまとめていきたいと思います。
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