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俺はおかずクラブのゆいPが好きだ


ここ最近、ささやかながら、「生まれて初めて」を生活に取り入れて、日々を楽しく生きようじゃないか、と思っている。
たとえば、生まれて初めてタイ古式マッサージに行った。通うほどではないが、結構良かった。
あと、生まれて初めてマックでフィレオフィッシュバーガーを食べた。もう二度と食べない。

そして、生まれて初めてお笑いの単独ライブのチケットを取った。
11月26日(日)に行われる、おかずクラブの「シミ、そばかす、シミ」である。


お笑いは詳しくないけれども、初めて行く単独ライブがおかずクラブって、ちょっとダサいかもしれないなーと思っている。ふつうは、東京03とか、かもめんたるとかに行くんだろうか? いや、それはそれでダサいのか。わからない。


でもいいのだ。俺は胸を張って言ってやる。おかずクラブが好きだ。ゆいPが好きだ。俺はゆいPを異性として見ている。


2015年のぐるナイ新春おもしろ荘に出たときから好きだ。

まず当然、初めて見たネタがめちゃめちゃ好きだった。
僕は、シソンヌの「タクシー」とか、アルコ&ピースの「忍者の巻物」とかも好きなのだ。ああいうコントのジャンルを何て呼ぶのか知らないけど、ツッコミを観客に委ねるやつ。


そして、すぐ顔の可愛さに気づいた。




「平愛梨に似ている」「目元は矢田亜希子に似ている」「あるいは柴咲コウ」という本人の話も、僕は心の底から「似てる!!!!」と思っている。

当然、Instagramもフォローしている。

もうポルノじゃん……と思いながら見ている。


*  *  *


2016年4月、『スッキリ!!』に出演したアリアナ・グランデが、ハリセンボンの近藤春菜を「かわいい!」と評したという「感動的な話」が、Facebookを中心にシェアされまくっていた。

 司会の加藤浩次(46)が、4月から同番組レギュラーのハリセンボン・近藤春菜(33)の容姿が「マイケル・ムーアやシュレックに似ている」という持ちネタで、アリアナのことも笑わせようとした。加藤がアリアナに「(近藤の顔をさして)会ったことあるんじゃない? 映画監督でさ」と定番のフリをやり、近藤が「マイケル・ムーア監督じゃねぇよ!」とツッコむ。近藤の十八番ネタであるが、このやり取りを見てもアリアナは笑わない。通訳が説明しても笑わない。加藤が近藤を指さしてもう一度「マイケル・ムーア監督(に似てる)」と言うが、アリアナは「今日初めて会いしました」と返答。シャレは通じない。続いて、加藤は「アニメの、緑色のね?」と「シュレックじゃねぇよ!」をやらせるが、アリアナはやはり笑わなかった。十八番でクスリとも笑わせられなかった近藤は落ち込んだ顔を見せ、再び「シュレックじゃないから!」とアピール。するとアリアナは、「シュレックだと思いませんでしたよ、すごくかわいい!」と発言したのだった。/アリアナはCM中、近藤に「あなたは本当にマイケル・ムーアに似てないから。私が約束する」と声を掛けたそうだ。近藤がメイクや衣装などであからさまにマイケル・ムーアのモノマネをしていたらまた別なのかもしれないが、素の容姿がオジサンや緑色の怪物に似ていることをネタにして笑いをとろうというのは、アリアナには通じなかったのだ。(「女芸人のブスネタが通用するのは国内限定。アリアナ・グランデ『近藤春菜はすごくかわいい』」


僕は、このエピソードにひどく恐怖した。


いや、もちろん、この社会の女性の「美」が男性中心に偏っていることをフェミニズムが散々批判してきたことに、大部分は賛成する。

しかし、その批判から導かれるべき結論は「『デブ』でも『ブス』でもみんな美しい」ではなく、「美しくなくたっていい」であるべきだと思うのだ。あるいは、「あなたはそのままで美しい(はずだった)」

(ちなみに、上記2つの記事はどちらも「wezzy」。良い意味で、この一枚岩でなさが「フェミニズム」だ)

美しくないままの生の価値も、自虐する自由も、美しい生の価値や、胸を張って生きる自由とぴったり同じだけ尊重されるべきだ。ハリセンボン近藤が、「美しく」はないその顔で飯を食っている以上、アリアナ・グランデの「あなたは本当にマイケル・ムーアに似てない」は、「デブ」「ブス」以上の呪いの言葉だと思う。




でも、ゆいPは可愛い。全然そのままで美しい。芸を潰してなんかないよ。元から可愛いんだから。ばくだんいわに似てるけど超可愛い。



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