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この絵はこの詩から生まれました ──詩の世界をアートに [第73回]


題雑画其七 礒部晴樹・画


題雑画其七      雑画に題す その七

夕陽数峰遠      せきよう 数峰遠く
靄靄江南思      あいあいたり 江南の思い
煙外有鐘声      煙外 鐘声あり
山僧独帰寺      山僧 ひとり寺に帰る

高啓

遠い峰々に 夕日が沈む
おだやかに暮れなずむ 江南の地
夕もやの外 鐘のひびき
山の坊さんが一人 寺へ帰っていく


*高啓らしい、おだやかで平安、心静まる詩です。
私の弟は、となりの区に住んでいるのですが、
朝晩、寺の鐘の音が聞こえるそうです。
まるで「日本むかしばなし」の世界のようですが、
先日、その寺の場所をさがしあてたといっていました。
やはりお坊さんが鐘をついていて、
毎日、ぴたり定刻だそうです。






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