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創業は易く守成は難し(DXイベントは易くDX定着は難し)

創業は易く守成は難し

唐の太宗李世民と名臣等の問答が納められた貞観政要より。

今草創之難既已往矣 守成之難者當思與公等愼之
事業は、始めることよりも、継続的に維持して進めていくことのほうが難しい。

事業の難しいところは継続させること

休み中は誰からも横槍が入らないので、研修参加者の課題感とか期待値を10チーム分まとめる作業が捗る。
研修の際は、先にどんなことしてみたいの?というのを一緒に集めながらやっているのだけれど、今年の参加者は活躍場所についても、チームで取り組みたいことについても、やる気に満ちていて見ているこちらの方が身が引き締まる感じでもある。

せっかくのチャンスを活かせる職員さんが増えている気がする、こういうのはやはり、前の年にちゃんとプロジェクトまで漕ぎ着けたチームがいるかどうかってのも大きな要因と思えるところ。すぐには変わらないが、変える一歩目をやらんことにも変わらない。
このような気運をいかに掴んで、次に繋げて定着させるか、「創業は易く守成は難し」なのである。

最初の1回だけであればエイヤーでいける

よく研修でも頼まれるのは、「キッカケが欲しい」「気づきを与えてほしい」「マインドチェンジさせたい」などであるが、1回だけ話すだけならなんとでもできはするが、それは継続するだろうか?元に戻る力の方が強いのでは?

確かに、最初のハードルを突破すること(創業は難し)はよくわかる話である。
ただ、やはり、ここにはその後どうするのかのプランやビジョンを持っているかいないかで次の1手が全く変わってくる。

周りを見渡した時に、打ち上げ花火で終わってしまっているパターン、最初は勢いがあったがその後は何をしているのかよくわからなくなったパターン見当たらないですか?このパターンはまさに、創業は難しのみで力尽きているパターンなのです。
また、新しい名称になった部門ありますよね、中身もそれに合わせて変わっていっていますか?

守成は難しを攻略するにはどうする?

指標を作る

定着するということは、アウトカム(価値が出力されている)があるということなので、まずは指標をしっかりと設定し、効果が出ているのか確認できるようにすること。効果が出ていないようであれば、何を直すべきか対策をうつこと。そして、効果が出てない時に、どういう議論をするべきなのかを決めておくことである。

長期的な計画を立てる

なんちゃっての計画ではなく、具体的な人材像、どのようにそのような人材を育てるか、育った人材はどのような活動ができるのか、それを見た次の人材は何ができるのか。それらをフェーズに分けてやることだけでなく、できることのリストを作ろう。行き当たりばったりは、アジャイルではないですよ。

内部にも広報活動は必要

しっかりと成果を出しているなら、内部に対しても広報することが大事、何をやってるかわからない人たちには誰も手伝おうと思わない。お?これは、自分達にも必要なことでは?自分たちもやりたいと思わせることが大事。

研修なんて毎年同じでいいと思ってる?

(できれば楽だからそうしたいのはやまやまだが)土台がどのように出来上がっているかによって、その上に載せるものは変わってくる。当然、年数が経って来れば、当たり前になってくるものあるので、その部分は陳腐化するから作り替えるわけである。この辺りも、守成は難しになる要素でもある。今の時点の最高な状態は、次の年の最高な状態とは一致するとは限らない。

創業も難しい、守成も難しい

だが、だからといってやらないのではなく、しっかりと計画・突破・定着(継続)の3つの段階でそれぞれどうするのか考えて進めるのがよいのですよ。目先を追いすぎない。

ハードやツールの導入、システムに詳しい人だけ・・・ではなく、ソフトとして人的資源もっとフォーカスをあてよう。これから人が減っていくなかで行政サービスを継続させるための守成として捉えていくことを。

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