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ユニバース25

楽園実験


最近、ユニバース25についてYoutubeで見る機会が増えた。

ユニバース25とは、ねずみを、無限のエサと水が湧き出る、天敵のいない安全な環境に住まわせたら、どうなるのかを観察する実験である。

(無限に食べ物が湧き出る点など、”ちいかわ”の世界に似ている。)

https://twitter.com/ngnchiikawa/status/1451488718263668737


これは、ちいかわの世界ではなく、
1968年のアメリカで、現実に行われた実験である。

実験者が用意した環境は、最大で3840匹のマウスが収容可能な箱庭であった。

この箱庭に、8匹のマウスが放たれて楽園実験が始まった。


実験結果

実験の結果、マウスの人口は下グラフのような挙動を示した。

ユニバース25のマウスの人口推移

実験は4つの段階(フェーズ)に分かれる。

フェーズA:
実験開始から、104日目。この日、楽園にてマウスのはじめての子供が生まれる。フェーズAは、マウスが環境に慣れるまでの期間だ。

フェーズB:
マウスの個体数が順調に増加していく期間。
人口は等比級数に増加するというマルサスの言葉通り、倍々ゲームでマウスの数が増加する。
指数関数的にマウスの数が増加する。
315日目に620匹までマウスは増加した。

フェーズC:
マウスの行動が、徐々におかしくなってくる。
マウスに階級が発生する。
オスたちは、攻撃的なアルファオスと、無気力なニートネズミに分化した。
アルファオスは、メスを独占しニートネズミを攻撃する。
ニートネズミは、巣箱を持たずに、繁殖行動もとらずに床で寝る。
一方、メスは凶暴化し、子供を育児放棄して攻撃するようになった。
その結果、マウスの人口増加スピードは鈍化した。

フェーズD:
ニートネズミの数が増加し、最終的にはすべてのマウスがニートネズミになってしまった。
ニートネズミは、食べる、寝る、毛づくろいをするのみで、交配も子育てもしなくなった。
最終的には、楽園の子孫のマウスは一匹残らず絶滅してしまった。


今の日本では、人口減少が増加し、男性が草食系男子となり、女子が凶暴化している。現在の日本は、楽園実験のフェーズCにいるのではないか!?
との問いかけがYoutubeなどの動画では、紹介されるのである。

この実験で、もっとも着目すべきは、人口が回復しなかった点だ。


無気力化で減った人口は、2度と回復しない


マンガ シグルイ より


実験者が用意した環境は、最大で3840匹のマウスが収容可能な箱庭であった。マウスの数が2200匹で、それが倍になったら4400匹だから、最大収容マウス数(3840匹)から600匹がはみ出してしまう。

マウスだって生き物なのだから、理屈上の最大収容数まで、ぎりぎり計画的に増加するというのは、不可能だろう。

だから、マウスの数が頭打ちになるのは、当然予想できたことだ。

この実験は、マウスの数が増えようがない状態で、マウスがどのようにその数を抑制するかを、確かめる実験だったのではなかろうか?
 ・殺し合いするのだろうか?
 ・戦争するのだろうか?
 ・それとも共食いするのだろうか?

実験者は、何が起こるのか、ワクワクしながら観察を続けたのだろう。
楽園実験とは名ばかりの、十分にいじわるな実験である。

だが、実際には、マウスは殺し合いも、戦争も、共食いもすることなく、無気力になり繁殖をやめる方法をとった。
(一部、共食いもあったようだが・・)

戦争より恐ろしいのは、一度減り始めた人口が回復せず絶滅まで至ったことだ。

マウスの数が減り、100匹程度になれば、もう十分快適に暮らせるはずだったのに、マウス数は回復せず、絶滅に至ってしまったのだ。

実際には、100匹くらいになったときに、実験者の手によって、楽園実験は中止された。
ニートネズミたちは、ほかの健康なマウスたちが暮らす環境に放たれて、再び社会性を取り戻すことができるか、実験をされることになった。

結果は、環境を変えても、ニートネズミの行動は変わらずに、そのまま絶滅してしまった。

「心と言う器はひとたび、ひとたびひびが入れば二度とは、二度とは、、」
(マンガ シグルイより)


実験者たちが、想像したであろう、理論上のマウス数の推移は下のグラフだろう。

マウス人口が生活空間の最大値に近づくと、数が減って、ある程度減ったら、また増えるというグラフ。

だが、実際には、こちらのグラフのようにはならなかった。


現実は、こちらのグラフだ。
一度減りだした人口は、止まることなく減り続け、すべてのマウスは絶滅した。


マウスと人間は、同じ哺乳類であり、8割の遺伝子が共通している。

だからこそ、製薬の実験ではマウスが使われる。
マウスに効く薬なら、たぶん人間にも効くだろう!
といった感じである。

であるならば、、、、、

想像しているより、現在の少子化はやばいのではないか?

一度減りだしたマウス人口は、2度と回復することなく、そのまま絶滅してしまった。

本当に、韓国人と日本人は、絶滅するかもしれないのだ。
(※海外在住者は除く)

マウスと人間とでは、ぜんぜん違うやん!
といいつつ、
大手製薬会社や大学の薬学部では、せっせとマウスをつかって、人間用の薬の開発をしているのである。

街を歩くと、日本人の数は減少し、外国人の数がどんどん増加している。


21世紀の環境変化

21世紀の大きな環境変化として、戦争がなくなったことがあげられる。少なくとも、少子化が大幅に進む国では、大規模な戦争をしていない。

ロシア=ウクライナ戦争があるじゃないか!
と思うかもしれないが、ロシア=ウクライナ戦争では、ロシア側の死者数は5万人程度、ウクライナ側は3万人程度である。

第2次世界大戦での日本の死者数は、300万人だから、2桁も少ない。ソ連の死者数は、2000万人、ドイツは700万人である。
ロシア=ウクライナ戦争の規模感は、20世紀の戦争と比べて百分の一の規模である。比べ物にならないほど、規模が小さい。

人類、ホモ・サピエンスがアフリカで誕生してから300万年、その歴史において戦争が消失する環境は、ただの1度も経験していない。それが、21世紀においては、戦争が消失してしまった。

第2次世界大戦を最後に、大規模な戦争は姿を消した。
ベトナムや朝鮮などで戦争はあったが、局地戦だった。

第2次世界大戦後にベビーブームが発生した。
これは、ユニバース25におけるフェーズBである。
戦争の脅威がなくなったことで、人口は指数関数的に増加した。

日本では、おそらく1980年代後半からフェーズCが開始した。
文化としての昭和が、古くさいものとされて忌避されるようになった。

1980年代後半まで、会社では、社内運動会や社員旅行が開催されていた。会社の同僚とは、家族ぐるみでの付き合いをするのが当たり前だった。
適齢期になれば、結婚して子供をもつのが当たり前。なんなら、上司が結婚相手を探してお見合いをセッティングした。会社の宴会では女性社員が男性社員のお酌をする習慣があり、21世紀ではセクハラとされる事象が蔓延していた。

親戚づきあいも濃厚で、親戚のおばさんが持ってきたお見合いの話を断るのが、ドラマや小説でのテンプレであった。

これら、昭和時代の習慣は、古くさく、非合理で、カッコ悪く、ダサいものとされた。昭和の生き方は、激しくバッシングされた。
自由で新しい生き方が称賛された。
特に、自由恋愛が称賛され、親が子供が連れてきた結婚相手に文句を言うなど、言語道断という文化ができあがった。

結果として、著しい少子化が発生した。

ユニバース25の実験では、フェーズCにおいて、オスは攻撃的なアルファオスと、無気力なニートネズミに分化した。アルファオスは、メスを独占しニートネズミを攻撃する。ニートネズミは、巣箱を持たずに、繁殖行動もとらずに床で寝る。
メスは凶暴化し、子供を育児放棄して攻撃するようになった。

日本国のフェーズCでも、活動的で暴力性の高いアルファオスがメスを独占するようになった。
メスにありつけないオスは、アルファオスと凶暴化したメスから攻撃されるようになった。弱者男性として、攻撃しても問題とされない新たな被差別階級となった。

メスは、日本国においても、凶暴化した。もっとも人間界では、直接的な暴力ではなくフェミニズムという正義を掲げて弱者となった男性を迫害する方法がとられた。
なお、人間社会では、避妊が可能だから、マウス世界のような大規模な育児放棄は発生しない。ただ、メスたちは子供を産まないだけであった。

その結果、日本の人口はすでにピークを過ぎ、減少に転じている。
日本は、2008年に、フェーズD ”崩壊”の段階に入ったのである。

今のところ、日本国では、ユニバース25のマウスの人口挙動を、そのままなぞって動いている。


日本人は絶滅する

日本人がいなくなるなど、そんなバカな話などあるはずないと、みんな心の底では思っている。
子供を産みたがる人の子孫だけが、生き残るわけだから、いったん人口が減っても、そのうち反転すると思っている。

普通は、そう思う。

ユニバース25でも、マウスの数が減少して、快適に暮らせる環境になったなら、マウスの数は再び増加に転じるはずだと、実験者たちは考えたのだろう。

だが、現実はそうじゃなかった。
一度減りだした人口は、2度とは戻らない。
ガラガラになった楽園で、マウスたちは繁殖をやめて、食って寝るだけのニートになってしまったのだ。
最後の一匹が死ぬまで、ニートとしてゴロゴロして絶滅してしまった。


マウスと人間とは違う!
と考える人もいるだろう。

その通りだ。

人間は、高度に発達した脳を持つ。
マウスとは比較にならないくらい社会性が高い。

そう、社会性がマウスより高いのだ・・・・

マウスは、ユニバース25の実験において、フェーズCでは異常行動をとるようになり、社会性を失ってしまった。この失った社会性を、ユニバース25で生まれたマウスたちは取り戻すことができなかった。

末期のユニバース25で育ったマウスは、他の正常なマウスの群れに移動させても、社会性を取り戻すことなかった。楽園のマウスは、ニートとしての行動を変えることができず絶滅してしまった。

マウスですら、社会性の喪失を引きずって絶滅してしまったのに、マウスより社会の影響を強く受ける人間が、絶滅しないはずはない。

単純で、脳みそが人間の小指の先ほどしかないマウスでも、人口を減らすための行動を忘れることはできなかった。いわんや人間をや。

人間のほうが、社会性が高いゆえに、子供を産まない文化を引きずってしまう。


ユニバース25の結果は、日本人と韓国人が絶滅する未来を暗示している。


参考にしたソース記事












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