白鴉例会とレベッカ・ソルニットと『バーフバリ』とアーシュラ・K・ル=グウィン『文体の舵をとれ──ル=グウィンの小説教室』とジャン=リュック・ナンシーと文章と

 本日は『白鴉』例会。オンライン。2作。18時半より。
 終了後、雑談。途中、いらんとこを誤ってクリックしてしまって離脱。せっかくなのでカレー温めて晩飯食ってから復帰。なんだかんだと0時過ぎまで話しつづける。そのあいだ、文学フリマのこともエルマール文学賞公式websiteに載せてもらう広告のことも話題にはのぼらなかった。

 前の記事に書いていた作品は間に合いそうにないと判断して事前に10月の例会に組み込んでもらったので、がんばって書くのみである。

 今月は先月終盤から入院していた父親のステージ4の皮膚癌が判明し、いったん退院してまた30日から入院することになっている。そろそろまた無駄にどこかのホテルに泊まりたくなっている。

 文体派なので積極的に読んでいた、アーシュラ・K・ル=グウィン『文体の舵をとれ──ル=グウィンの小説教室』たいそう面白く、全10章の各章に練習問題がつけられていて、このブログのネタにもなるなと思い、今日あたりからやってみようかと思っていたのだが、先述の通り日付が変わるまで例会をしていたので無理であった。ちなみに第1章の練習問題は次の通り。

 〈練習問題1〉文はうきうきと
 問1:1段落~1ページで、声に出して読むための語りの文を書いてみよう。その際、オノマトペ、頭韻、繰り返し表現、リズムの効果、造語や自作の名称、方言など、ひびきとして効果があるものは何でも好きに使っていい──ただし脚韻や韻律は使用不可。
 問2:1段落くらいで、動きのある出来事をひとつ、もしくは強烈な感情(喜び・恐れ・悲しみなど)を抱いている人物をひとり描写してみよう。文章のリズムや流れで、自分が書いているもののリアリティを演出して体現させてみること。


 こんな感じなのだけれど、ひとりでやってどうするのかという疑問はなくもない。いや、むしろある。おそらく著者はひとりでやることを止めはしていなかったはずだが、推奨もしていないはず。なにしろ付録として合評の運営の仕方までアドバイスしているのであった。
 ネタになるなということはつまり練習問題としてできあがった文章をここに載せてしまおうかと考えているということだが、なんという恥知らずな所業。

 西井開『「非モテ」からはじめる男性学』のフラッシュバック誘発装置としての優秀さに悶絶するばかりだったが、よく考えると2003年に発表した「冬」ってかなり現代的だったんだなと。そりゃあ某氏に原稿用紙30枚分の評論を書かせるし、高城修三が非凡と言うのもうなずけるな、と思ったとかなんとか。
 トーマス・ベルンハルトの『推敲』が出てとてつもなくうれしいのだけれど、ずっと読んでみたかったソルニットの『ウォークス──歩くことの精神史』も手に入れていたので、こちらを先に読むのであった。

 ポエトリーリーディング修行にようやく新作を出したが、案の定、noteから直接録る方法での制限時間5分内ではピアノ伴奏者が収まらなくなり、時間制限のないボイスメモからどうにかアップする方法はないものかと探し中。10月の詩のフェスタひょうごは制限時間3分だが、自主練してみたところ、曲なしだからか、大丈夫そうだった。

 ジャン=リュック・ナンシーが亡くなり、積んでいるのを読まねばというのとまだ入手できていないのをこの先、古書店で探すことになるなあと。

 ピンチョンを読むモチベーションが高まっているが、ウルフも読みたい。


さいきん読み終えた本
金蒼生『風の声』(新幹社)
金時鐘『背中の地図』(河出書房新社)
尹健次『孤絶の歴史意識──日本国家と日本人』(岩波書店)
アーシュラ・K・ル=グウィン『文体の舵をとれ──ル=グウィンの小説教室』(フィルムアート社)
『赤い実──金蒼生作品集』(行路社)
西井開『「非モテ」からはじめる男性学』(集英社新書)


さいきん観た映画
『最後にして最初の人類』(ヨハン・ヨハンソン)シネ・リーブル梅田
『アウシュヴィッツ・レポート』(ピーター・ベビャク)シネ・リーブル梅田
『プロミシング・ヤング・ウーマン』(エメラルド・フェネル)TOHOシネマズ梅田
『僕の帰る場所』(藤元明緒)シアターセブン
『ブラック・ウィドウ』(ケイト・ショートランド)シネ・リーブル梅田
『ザ・スーサイド・スクワッド──“極”悪党、集結』(ジェームズ・ガン)MOVIX尼崎
『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介)シネ・リーブル神戸
『孤狼の血 LEVEL2』(白石和彌)大阪ステーションシティシネマ
『フリー・ガイ』(ショーン・レヴィ)大阪ステーションシティシネマ
『シュシュシュの娘』(入江悠)第七藝術劇場


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