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がまくんとかえるくんの誕生日会をスタイリングするーアイディア記録ー【後編】

アーノルドローベルの絵本「がまくんとかえるくん」をテーマに誕生日会のスタイリングすることになり、過去事例なども調べるもニッチなテーマなのか(人気はあるけど誕生日会にフューチャーするキャラではないのかもしれない…)事例は極端に少なかったです。自分が作り上げたいイメージからひとつひとつアイディアを考えてできたのはこんな感じです。

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おたんじょうびおめでとう は絵本のフォント風にひらがなで作りました。
HAPPYBIRTHDAYではなく、「おたんじょうびおめでとう」というひらがなのやわらかい温かさが、日本語でがまくんとかえるくんを読んだ私たちにはしっくりくる、と思い。
また、大事にしたのは物語に出てくるモチーフをちりばめることだったので、お話に沿って紹介します。(子供だけじゃなくて親の私も好きなキャラクターってあんまりないので、かなり楽しくやらせてもらいました。見てね見てね感が強いかもしれないけど、興味のある方、見ていただけたら嬉しいです。)

(なお絵本の表紙などは著作権の関係で載せるのを控えるので個別に調べてもらえたらと思います)

当時の印刷技術による3色印刷の色合いと植物

このがまくんとかえるくんシリーズは絵本の装丁がとても良いのですが、色が墨、緑、茶色しか使われていないんです。

印刷技術にはまったく詳しくないのですが、当時の技術だと色ごとに刷版(印刷するときに使う版)を変えて印刷しなければいけなくて、色ごとの原画を作った上で、それらを重ねて1つの完成形としていたんだそう。しかもそれをアーノルド自身がやっていたというのだからどれほど労力のいった作業だったんだろうと思います。

印刷技術のアレコレは『アーノルド・ローベルの全仕事』という本から勉強しました。細かい絵本作りの工程が見られます!

そのうえでの墨、緑、茶の3色。これらの色で作り上げられた2匹の過ごす草むらがとっても綺麗。細かい。このボタニカルな雰囲気はウィリアムモリスのリメイクシートや造花を使いました。

ウィリアムモリスはなぜか最近100円ショップに進出していて、セリアで千代紙になってたり、ダイソーでリメイクシートになっていたりと、ずいぶん敷居が低くなりました。ということでお世話になりました。

がまくんの家の壁紙もこんな感じだったかなと。

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テーブルのテーブルランナーとして使ったのは、ダイソーのウィリアムモリスのリメイクシート2枚を画用紙に貼ったもの。貼らずにそのままつかうと梱包時のシワがとれなくて見た目が悪いのです。また画用紙に貼ることで強度があがります。リバーシブルにするため裏側も別の柄のシートを貼っています。ビニール製なので、食事の時に何かこぼしても拭いてきれいにできるのも良いところです。

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物語に描かれている数々の花をイメージして花も飾りました。造花なのですがほぼダイソーのもの。一部造花専門店で買ったものを入れています。

花瓶には入れず、セリアのフローラルフォームに刺して。お花を活ける時に給水スポンジとして使うフローラルフォームですが、色がちょうど色合いの良い緑だったので隠す必要なくコーディネートに馴染むので使いました。

キノコは絵本の中に描かれているキノコをイメージして、クラフト紙とキッチンペーパー芯を使って作っています。

アイスクリーム  「ふたりはいつも」より

あついなつのひにふたりでたべたアイスクリームとがまくんのあの姿をイメージ。でもこのアイスクリームはあんな大惨事にはなりませんよ。ポテトサラダでできていますからね。コーンはharlow icecreamのコーンを使いました。形がかわいくておいしいんです。

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おてがみ  「ふたりはともだち」より

これが授業で習うお話です。こどももわたしもがまくんとかえるくんを知るきっかけになった有名なお話。
おてがみをもらったことがないというがまくんにかえるくんがとったやさしい行動に心が洗われます。
布ナプキンは封筒型に折りました。ナプキンはセリアのカットクロスです。主役だけには本物のお手紙付で。毎年主役にはその年のテーマのメッセージカードをつくって夫と私からメッセージを書いてお皿に置くのがお決まりです。フォトアルバムに挟んで記念にしています。

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クッキー 「ふたりはいっしょ」より

がまくんが絶賛してもってきたおいしいクッキー。ふたりは美味しすぎて手がとまらなくなります。そこでとった行動と、ふたりが身に着けたチカラ、そして渾身のオチ。その話を元に用意したクッキーです。

あのクッキーはたぶんチョコチップクッキーなんじゃないかなぁと想像して用意しました。今日は誕生日だからあの「チカラ」は使わなくて大丈夫だよ。ちなみにクッキーはミスターイトウのチョコチップクッキーです。

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なくしたボタン 「ふたりはともだち」より

がまくんがボタンがないと大騒ぎ。みんなが見つけてきたボタンに対して「これじゃない、ぼくのボタンは○○で…〇〇で…」とヒントを言っていくのですが、最終的には…。さてがまくんのボタンはどれだったでしょう。というゲームをかねそなえたフードピック。薄めの段ボール(amazonの梱包の中に入ってるやつ)を使って作りました。コロッケにさして。

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がたがた  「ふたりはきょうも」より

さむいくらいよるに、かえるくんが話してくれた、小さい頃のおっかない話。おちゃをいれて、カップを持ちながらお話をするのですが…。この怖い話は、ほんとのお話か、そうではないのか、それは誰にもわかりません。

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小さなエスプレッソカップはセリアのもの。おやつをいれてもかわいいなと思って買いました。

色々なお話に出てくる象徴的なことばはカードにして並べました。イラストは、ライセンス商品のステッカーを貼って使っています。はさんでいるクリップはダイソーのウッドクリップと正方形のウッドブロックを組み合わせて。

きみがいてくれて うれしいよ。

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とあるお話に出てくるひとことなのですが、誕生日はこれに尽きるなと。

色々あるけれど、生まれてきたことが嬉しい、存在が嬉しい。

がまくんとかえるくんがお互いに想っているこの言葉は、誕生日にぴったりだなとカードにしました。


いつもはここまで細かく作りこまないのですが…パーティデコレーションのオタク心と、がまくんとかえるくんへの想いがあふれていろいろとやらせてもらいました。(こどもの好きと私の好きが一致してよかった…)
もしがまくんとかえるくんの数々のお話を知らない、という方はこれをきっかけに絵本を手にとっていただけたら、嬉しいです。
(がまくんシリーズ以外のお話もおもしろいです。ふくろうくん、というお話がおススメ。)

スタイリング harenohi_factory

文化出版局 ミセスこどもの本 より
ふたりはきょうも アーノルドローベル 作 三木卓 訳
ふたりはともだち アーノルドローベル 作 三木卓 訳
ふたりはいっしょ アーノルドローベル 作 三木卓 訳
ふたりはいつも  アーノルドローベル 作 三木卓 訳


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