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働き方、どう見直しますか?

今日は企業で働き方を見直す際にどう取り組んだらいいのかのお話です。

働き方を見直そうと思っても、どう進めたらよいのかわからないというのが本音かと思います。正解がないので何から手をつけていいのかわからない、どんな手段や方法があるのか?、かけたコストに対してどんなベネフィットが得られるのか?、新たに発生する課題はなにか?、それに対する打ち手はなにか?、考えるときりがありません。経営者自身がこれら全てを考えるのも無理がありますし、社員の皆さんが案を考えても、最終判断は経営者がするものですから相互理解がなければ何も前進しません。そもそも毎日忙しくてじっくり考えている余裕もないかもしれません。働き方を見直すというのは簡単なことではないとつくづく感じる理由です。

未対応であれば先ずは働き方改革関連法の対応が急務です。代表的なのは、長時間労働の是正、有給休暇消化、同一労働同一賃金というところですね。多くの中小企業でもすでに改善がなされているでしょうけれど、最低限のことを取り組むだけでもきっとご苦労が多かったと想像されます。新型コロナウイルス収束の見込みも立たない状況ですし、取り組んだ結果発生した現場での不都合にも現在進行中で頭を悩ませているかもしれません。そんななか週休3日制の選択導入なんて言われたらもう・・・という感じです。

では本題のどう考え進めていけばいいかです。他社の事例は参考になっても、その事例をそのまま自社に導入しても業種・業態、社風、予算、経営者の考えの違いなどで上手くいきません。

1.できる、できないは別として自社の理想像を描く

2.自社の課題の発見、掘り下げをする

3.緊急度、重要度で取り組む課題の優先順位をつける

4.課題を解決する手段・方法を洗い出す

5.課題解決により発生する新たな課題を想定する

6.予算、時間、人の確保をする

7.PDCAを回す

ものすごく大雑把ですが、こんな手順になります。一番大事なことは自社の理想像をどう描くかです。どんな働き方を選ぶと会社がどう変わるのかを考えてみるということですね。経営者の立場であれば、売上・利益が増えてコストが減れば嬉しいでしょうし、社員の立場であれば、ワークライフバランスの充実や仕事の自由度などかもしれません。立場が異なれば、取り組む目的や意味も異なりますから意識のすり合わせも大事な点です。

そして働き方を見直すもうひとつ大事な視点は将来やリスクを見据えることです。例えば採用の局面でいうとコロナ渦での求職者の意識の変化です。リモートワークや副業が可という企業を選ぶ傾向がこの一年で大幅に増えています。良い人材を採用したいと考えるのであればこうした転職市場でのトレンドの変化も無視はできません。またBCP対策という観点からも検討が必要です。リモートワークは副産物として事業継続対策という側面もあります。

生産性を高めましょう、新たな価値創造をしましょうとITツール導入やDX化の提案を受ける機会も多いかと思います。働き方を見直すにはIT活用は非常に有効な手段ではありますが、手段が目的になってしまっているケースも同時に増えているような印象があります。働き方を見直すというのは完全なカスタムメイドですから他社の成功事例やツール導入はあくまで情報のひとつとして吟味する必要があります。

どんな働き方をすれば、社員、顧客、世の中のためになるのか。

シンプルに言えばその気持ちと大局観が重要だと思います。