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わかりやすい文章を書く~企業経営研究会にて~

「うまい文章ではなく、わかりやすい文章を目指す」
準レギュラーで参加してる「企業経営研究会」で、文章の書き方について講演する機会をいただきました。

このテーマでお話をするのは5回目くらいだと思います。毎回「やるって言わなきゃよかった」と思ってしまいます(苦笑)

お伝えしている内容には自信があります。間違ったことは一つも言っていない確信はあります。ただ、話している通りに自分が書けているのか、内心忸怩たるものがあるからです。「言ってることとやってることが違うじゃないか」と指摘されると言い返す言葉もございません、となるのです。

それでも結局やるのは、自分もちゃんと書いていこうと自戒するためです。


山田ズーニーさんのワークショップ、上阪徹さんのブックライター塾で学んだことの中から、自分なりに取り組んできたことをピックアップしてお話しました。読みたいと思っているわけではない人にどうやったら読んでもらえるのか、おもしろいと思ってもらえるのか。そのための心構えと具体的な取り組みについてまとめました。

キーワードは「想定読者」と「目的」でした。「誰のため」に、「何のために」ということです。書き始める前に決めておかなくては何を書いていいか、決められません。また、最後の推敲の際、何を残し何を削るかを決めるのも、「読者」と「目的」に立ち返って考えるしかありません。

これは文章を書くことはもちろん、あらゆることに通じることだと思います。ヒアリングをするとき、経営革新計画をつくるとき、商品開発をするとき、すべて「誰のため、何のため」を考えなくてはいけません。考えなくては具体的な行動に移ることなどできないからです。

それと、「目的」を決めるのは書き手ではない、発注者(編集者)である、という話もしてきました。自分勝手に目的を決めてはいけない、ちゃんとすり合わせをしないとあとで齟齬が生じて痛い目に会いかねないからです。これも企業支援に入る際にも言えることです。自分勝手に支援も目的を決めてはダメで、発注者、この場合、多くは支援先の企業様になりますけど、その方と「目的」を共有しないとずれた支援をしてしまいかねないのです。

文章を書くために心掛けるべきことの多くは、ビジネスをしていく上での基本になることだと思います。そのことは直接的にお話していませんが、伝わっているといいなと思います。


そして、中小企業診断士からもっと多くの「書き手」が生まれてくることを願っています。潜在能力でいえば僕なんかよりはるかに高い人はたくさんいます。そうした人に、狭いコミュニティを超えて、執筆の機会を持ってもらうきっかけになるのであれば、恥をしのんで、こうテーマで話をし続けていこうと思います。

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