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VUCA時代とレジリエンス

タイトルだけ見ると、なんのこっちゃって感じですがまずは用語の説明から。

VUCA時代とは

最近、「VUCA(ブーカ)」って言葉よく聞きませんか。Googleトレンドの検索数見ても5年前から3倍くらいに増えてます。もとは90年代にアメリカの軍事用語としてできたようなんですが、Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字をつなぎ合わせた造語なんですって。つまり「世の中、想定外のことばっかり起こる」ということで、VUCAな時代とか言うわけです。

このコロナ禍はまさにそうですよね。ビル・ゲイツはウィルス被害を予想していたらしいですが、世の中ほとんどの人は面食らってると思います。みんな忘れてるかもしれないですが、もうすぐ東京オリンピックだったんですよ!今頃は街中やテレビやネットがオリンピック一色でテンション上がってたはずなのに、し〜〜〜んですよ。個人的にはもともとオリンピックファンで、今回チケットも当たっていただけに残念極まりないのです(涙)。

それから、毎年の大型台風や地震などの自然被害。ドイツのあるNGOは「自然災害が最も多いのは日本」と言ってるようです。経済ではリーマンショックなどでしょう。トップエリート達が動かしている金融業界でもあのようなことが起きてしまうのです。皆やはり「こんなはずじゃなかった」「ここまでひどくなるとは思わなかった」となるわけです。

アメリカの大学の研究で、1984年から2003年にかけて学者、評論家、ジャーナリストなど200人以上の専門家を集め、3~5年後の経済や企業の状況、政治などがどうなっているかを予想させました。最終的に集まった28000超の予測データをまとめたところ、結果は「専門家の予想はほぼ 50%の確率でしか当たらない」ということでした。

レジリエンスとは

この言葉も最近良く耳にします。とても難しい言葉で、辞書を見てもいろんな意味があってわかりにくいんですが、使われてる文脈などから「回復力」「弾力性」「しなやかさ」「凹んだボールが戻る様子」といったキーワードを重ねるとイメージがしやすいかと思います。つまり「たくましく打たれ強くあれ」ってことなんですかね。

どういうことかと言うと、VUCAな時代なわけなのでレジリエンスを高めなければならないということです。でも多くの人は感覚的にわかってると思います。大きな地震があった時、台風で停電した時、備蓄の食料を買ったり防災グッズを買ったりしますよね。こういったことの延長です。例えばこのコロナの影響で働き方がテレワークにシフトすることで「東京だけに住むのはリスクだから地方と2拠点で住めるようにしよう」とか、「普段からソーシャルディスタンスを」のように正しい知識をつけるとか、金融用語のポートフォリオのように「貯蓄も分散させよう」とか。来たるリスクに備えるということと予想外のことにも柔軟に動けるようにしよういという考えが一層必要になってきます。

リスクヘッジ↔︎人間のセンサー

ここまで読んで気持ちが塞がった人がいたらごめんなさい。決して不安をあおりたいわけではないんです。過敏になって、危ないから一歩も外に出ない!老後2000万円必要だからもうお金使わない!というのはあまりオススメできません。今日一番言いたいことはこれ。

VUCAをポジティブに楽しむということ

例えば、登山をする人ならわかるでしょう。道はゴツゴツして転ぶことあるし、天気は急に変わるし、ハチやいばらなど危ない動植物に遭遇することもあるし。それでも人それぞれ魅力を感じて行くわけです。また、ヨーロッパの人は旅行する時に何も決めずに行って、そこで起こることを楽しむんだそうです。

本来人間はいろんなセンサーを持っていて、身を守ったり備えたりしていましたが、今の時代は安全で平和になり、ちゃんと食料も確保できるようになりました。そうすると本来のセンサーが鈍ってくる気がします。だからもっと外に出て、未知と遭遇をすることでセンサー(人間らしさ)を維持した方がいいと思うのです。

正しい知識を身につけ、自分の目で見て考えて行動すれば、VUCAな時代は恐れるものではなくエキサイティングなものになるのではないでしょうか。

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