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「本に向きあう」とはどういうことか

1. 3つの思考のベクトル

今まで数多くの場で読書会をしてきた。
その経験から思うのは、読書会を通じて考えを深めるというのはめちゃくちゃ難しいということだ。

気を抜くと、「感動した」とか「圧倒された」「反省した」などという感想のシェアの場になっていく。
特に名著と呼ばれるような本であれば、その傾向は強くなる。
もちろん、感想をシェアする目的であれば全く問題ない。そういう類の読書会はあって然るべきだし、文学作品などはそういう読書会に価値はあると思う。

しかし、「考えを深める」という目的であれば、単なる感想のシェアにはあまり意味はない。むしろ当面は感想を封じることが大事だったりする。

では何を語ればいいのだろうか?
そこに至る前に、本に向き合った時の思考のベクトルについて整理しておこう。

本に向き合った時、思考のベクトルは3つの方向性がある。

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