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sweet home

この前の話。
ULTRAのライブを終え新代田フィーバーからそそくさと出る、なにせ21時30分の電車に乗らなければ前橋には帰れないのだ、こんなリミットがありながらいつも都内までライブを観に行っている自分の行動力をこの時ばかりは尊敬する。
道中で友人と何を話ししていたかは覚えていないがきっとライブのことを思い出したり、整理する時間に使ってあんまり話をしていなかったと思う、熊谷で友人が降り、そこから先の前橋まで1人でスマホをいじったり眠ったりして過ごした、なんか面白いこと起こらないかなとか思っているとあっという間に前橋に到着。
駅に降りると腹が減っていることに気付いた、昼飯に冷やし中華を食べただけで今日は何も食べていない、成人男性の1日の必要カロリーには程遠い、そりゃ腹も減る、帰路にご飯屋さんもないので駅にあるマクドナルドにてポテトを購入、個人的にはケンタッキーかファーストキッチンのポテトが好きだが背に腹はかえられない、タクシーで帰ることも頭をよぎったがポテトを食べながらだらだらと歩いて帰ることにした。
24時過ぎにポテトを抱えもしゃつきながら歩く、客観的にみたらあやかしの類かなにかに見えるだろうか、ここ数年の私は歩くのが好きだ、健康にも良く新しい発見とアイデアをくれる、そして静かすぎるこの街は歩くにはちょうど良い。
前橋の夜はとても静かで退屈だ、しかしこれが良い、「夜になったら眠るのよ」と母に言われているかのように町がいっせいに眠りにつく、帰る途中に遅くまでやってるちょっとした飲み屋なんてあったら最高なのにと思ったがなくても生きてはいける、有ってもなくても大して変わりはしない、世に溢れるもの大体があってもなくても良いもんで私もあってもなくても良いもんなのだろうと思うと少し凹む。
家が近づき残りのポテトを口に流し込み、立ち寄った馴染みのコンビニでビールを買い、飲みながら自分の部屋までの数100メートルをまた歩く、ビールの泡みたいに溢れては消えていく気持ちたち、乾杯。

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