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おじいちゃんとコメダ珈琲店のクリームソーダ


私にはとっても大好きなおじいちゃんがいる。

小さい頃クリームソーダが好きな私に、色んな喫茶店のクリームソーダを
飲ませてくれた。
それでね 
ある日、コメダ珈琲店に連れて行ってもらって
この長靴の形をしているグラスに入ったクリームソーダに出会ったの。
アイスクリームもとっても美味しくて、喜んでる私を見て
おじいちゃんは自慢げに「美味しいだろ〜!」と。

その後からは、おじいちゃんに会ったら
コメダに行くのが当たり前になった。
何年も経った今でも、バイバイする日の朝に
コメダに行って、モーニングでクリームソーダを頼んでる。

当たり前のように一緒にクリームソーダを頼んで
「大きいなー!美味しいなあ!!」
「パンもふわふわで美味しいね!」
なんて話したりして。

けどね、ある程度自分が大人になった時に
この量のクリームソーダを飲むのって
おじいちゃんにとって大変なんじゃないかなって気付いて。
況してや、糖尿病を患っている
果物が大好きなおじいちゃん。
自分が大好きな果物ですら制限しているのに。

ある日聞いてみたの、
「クリームソーダでいいの?飲み切れるーー?」と
フランクな感じで。
そしたら
「ひそか、クリームソーダ楽しみにしてるだろ?おじいちゃん、
 それを一緒に飲むのが楽しい!」と温かい笑顔。

そこで私も気付いた
最終日におじいちゃんと一緒に
コメダに行ってクリームソーダを飲む時間が楽しみで大好きだと。

いつからだろう、楽しみがクリームソーダから
おじいちゃんと飲むクリームソーダの時間に変わったのは。

いつからかも分からないし、もしおじいちゃんに
質問していなかったらただ最終日にコメダでクリームソーダを飲むと
習慣化されているだけで
気付けていなかったかも知れないし。


段々とコメダ珈琲店が進出していき、私の家の近くにもできた。
もちろんコメダを見るとおじいちゃんを思い出すから
見つけた時も、友達とコメダに入った時も
おじいちゃんに電話して、
「こっちも赤いソファで、ゆったりできて、豆菓子もある!」
と話したりなんかして。

今ではコメダに簡単に行けるし、クリームソーダも飲めるけど
やっぱりおじいちゃんと一緒に飲む時とは
気持ち的になんだか味が違く感じられて。

ああ、おじいちゃんと飲むクリームソーダが大好きで
何より一緒に「大きいね!溢れちゃうね!美味しいね!」
なんてはしゃいでいる時間が大好きで。

ブラックコーヒーが飲めるようになってからは
より一層ジュースを飲まなくなった私だけれど
おじいちゃんに会いに行った最終日の朝は必ず
コメダへ行き、一緒にクリームソーダ頼んで
ふわふわのパンを食べる。

気付けてよかったな、この時間が大好きなのだと。


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