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ATRI -My Dear Moments- 感想(ネタバレ有)

陸地の大部分が海に沈み、残された街。そこで生活を送る子供たち。流れ着いた訳ありの主人公。突如現れる少女型ヒューマノイド。

「シナリオ」だねぇ~

総評

ストーリー全体として起承転結がはっきりしてて流れが追いやすいし、プレイ時間も10時間弱ぐらいだから、ノベルゲームに触れてこなかった人にノベルゲームの楽しさ・面白さを伝えるっていうANIPLEX.EXEのコンセプトにかなり忠実に作られているのが分かる。
通底するテーマとしては「アンドロイドの心」、「過去の悲しみと未来」とか言ってしまえばありきたりなものなんだけど、それでも物語をチープに見せないからやっぱプロって凄いね。

ただ、一つのシーンを除いて特に予想を裏切ったりするような展開はないから、それを退屈に感じる人はいるかも知れない。
実際、やっていて面白い部分はあったけれど誰もがプレイすべき名作だったかというとあまり断言はできない。

それでもエンディングまでプレイしていくと、ノベルゲーをプレイした後に感じる「登場人物たちの生き方」が心に残ったのは間違いない。
同じシリーズの前作である徒花異譚もどっかのタイミングでやりたいな。

感想

このゲームで自分が一番楽しかったのは潮力発電機を作るシーン。
お世辞にも物資に恵まれているとは言えない状況で、主人公達が使えるものを使いながら簡素な発電機を作っていく様子を見てると無性にマインクラフトを起動したくなった。
原始的なモノづくりへの興味みたいなのがあるのかも知れないね。

総評でも触れた「予想を裏切るシーン」は、ヒューマノイドであるアトリの意識に関することで、簡単に言うとヒューマノイドが感情があるように振舞うと人間はそう錯覚するというシーン。
結局最後は詳しい説明などなく「やっぱり感情があったんだ!」で終わるので、物語の核心に関わる部分だけにそこが引っかかる人もいるだろうな〜

多少説明が足りない部分もあったけど、全体としてはプレイする価値のあるゲームだと思う。

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