老害が老害を擁護する
コロナ災禍はまだまだ収まる様子もなく、世界中に広まっているようです。国内ではイベント自粛のおかげか爆発的な感染ということになっていないようですが、潜在的な感染者がどのくらいいるのかわからないので安心するのはまだ早いようにも感じます。
さてこの騒動の中でひたすら悪者扱いされている高齢者の皆さん。
・クルーズ船の乗客に多かった
・クラスター化の原因になっている
・重症化しやすいため自粛の原因とされている
・マスクやトイペの買占めのシーンによくいる
・自粛イベントの対象でない
などが原因かと思われますが、ネット上での老人叩きは明らかに度を越していて目を覆いたくなります。50歳の僕は微妙な立ち位置ではありますが、年長者を敬うのは当たり前と考えているので、見かけるたびに嫌な気持ちになっています。
もちろん困った行動をとっている人もいますが、それはその個人の問題であって老人という属性とは関係ないと思うんですよね。今回は非難されている老人たちが本当に悪いのか?考えてみます。
時間を持て余している?
老人たちは時間とお金を持て余していて、こいつらがウイルスを持ち込んでばらまいているという批判です。でもこれは当人たちに何の責任もない話じゃないかと思うのです。長年身を粉にして働いてきたこの人たちが、のんびりと余生を送っているのは当然の権利であるわけです。
また時間を持て余すようになっているのは、伸びる寿命に対して社会がまだうまく対応できず、高齢者の役割・生きがいを与えることに失敗しているからであるように思います。
することないからドラッグストアに毎日並んで買占めに勤しんでいるだろって・・・買いに行けない家族のためになんとか役に立つべく並んでいる方たちかもしれない、もしくは状況を把握できず何とか安心を買おうとしているだけかもしれない、というのに。
情報弱者
情報弱者呼ばわりされていますが、社会が明らかに彼らを置き去りにしてきたわけです。デジタル化についていけないのはわかっているのだから、その代わりの方法をなんとか開発して、彼らにリーチする努力をするべきではないでしょうか?
おそらく家族と一緒に住んでいる高齢者の方々は、現在の状況を家族の誰かに解説してもらって、例えば外出はできるだけ避けたほうがいいとか、紙類の購入を焦ることはないことを理解しているでしょう。
でも高齢者だけで暮らしている場合、テレビのニュースくらいしか情報はなく、毎日のように状況が変化しており、パニックを煽る内容が放送されている現状で彼らが正確に理解できることができるでしょうか?
閉じ込める
そして家にいたほうが良いということがわかったとして、どうすればいいのか?買い物には行かざるを得ないし、デジタルデバイスなしではなかなか他人とのコミュニケーションをとることもできない。エンターテイメントも大したものがあるわけではない。他人とのふれあいを求めて外に出てしまうのはやむを得ないように思います。
邪魔してる?
社会の高齢化、年金問題などを絡めて、老人たちは若者から金を吸い上げて若者の邪魔を楽しんでいるという悪意のある見方をする人もいます。でも僕の知っている高齢者の皆さんは、早く自分たち老人は消えて若者たちのお世話にならないようにしたいと訴える人ばかりです。
今回のコロナについても、自分たちは感染して死んでも構わないから自粛で若い人たちが不幸になるのは避けて欲しいと考えている方がほとんどだと思います。もちろんそんなことは僕らは何とか阻止したいと頑張っているわけですが。
誰もが年をとる
そして一番不思議なのは、批判している人たちは自分がいつかは老人になることを考えていないのかなってことです。ちょっとした想像力を働かせるだけで、今自分がすることが高齢者たちを非難することではなく、お互い助け合うことであることはわかると思うのですが。
何のひねりもない文章になってしまいましたが、老害という言葉が当たり前のように流布している状況が嫌すぎて、書きなぐりました。若者からの反論お待ちしています。
よろしければコメントを📝いただけると、さらに喜びます! どうもありがとうございます。