香川

ゲームはなぜこんなに恐れられているか

 朝食にトーストを食べ、ちょうどカラになったバターケースを洗おうと思ったんですよ。それで「少し固まったバターを溶かすか」、とトースターに放り込むまでは良かったのですが、無意識にタイマーを回してしまい・・・穴あきバターケースができました、はぁ。

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 代わりのバターケースを求めて、先ほどニトリに寄ってきたのですが、あそこはいいですね。各年代のカップルが幸せ振りまきながら「ニトリってサイコー♡」とか囁きあってる。気持ちが荒んだらニトリ。

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 さてもうだいぶ前のことになりますが、香川県で「ネット・ゲーム依存症対策条例」なるものが制定されそうになって大騒ぎになってました。なんか最近は秋田県でも同じような動きがあるとかで。

 こうなるとこれは一人のゲーム嫌いが暴走したでは説明がつかない。その後ろに大量の賛成者がいるわけです(ネットでは見えないが)。この辺りを元ゲームジャンキー、今は二人の息子の親という両方の視点を持てたと思うので、考えることを書いておこうと思います。

条例自体は

 みんな怒ってるけど別に守る気ないよね?「依存症」部分に噛み付いている人もいたけど、それもゲームする時間を規制したいだけの言い訳だから突っ込んでも仕方ない気がする。

 単に大人(一般化しすぎですが)はゲームに没頭している子供を見るのが怖いんだと思います。そして怖がる正当な理由もある気はする。

 というわけで以下は私見ですが、ゲームのヤバさについて説明してみます。

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小学生までは

 今の親世代はすでにファミコンなどのゲームを楽しんできた世代なので、ゲームをすること自体への理解は(少なくとも当時よりは)あると思うんですよね。むしろ理解がありすぎて、まだ子供が小さい頃からスマホなどをいじらせてしまう(僕もそうでした)。簡単に大人しくなってくれるので、つい使ってしまう人は多いと思う。

 でもそれを取り返そうとする時に気づくのです、これはやばい。返してもらおうとするときの抵抗が半端ない。おもちゃを片付けてご飯食べよう、という時などと全然違う。全力で取り上げられないようにするし、なんとか取り返すとこれ以上はないっていうくらい泣いたりする(もちろん機嫌などにもよりますが)。

 どういう遺伝子が関与しているのかはわかりませんが、ああいうデジタルなものは本能的に何か惹きつけられるものがあるのかもしれません。僕の感覚では少なくとも約束ができる小学生になるまでは、触れさせない方がいい気がする。それでもつい渡してしまうことありましたが。

ゲームのすごさと怖さ

 どのようなゲームでも、現実とは異なる世界に引き込み、そこでできるだけ楽しんでもらうようになっていると思います。そこが上手いのがいいゲームでしょうし。おかげで何も考えなくてもどっぷりゲーム世界に浸れるように設計されているわけです。

 ということはつまり、そこから帰ってくるのが大変難しくなっているような気がするのです。実際ゲームやってる子供に声かけてもほとんど聞こえていませんからね。よほど意志の強い子でもない限り、自分から「そろそろやめるか」ということができない。飽きないような工夫もされているので、ほっとくと永遠に続けられてしまうわけです。

 この辺が親としては恐ろしいところだと思う。

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親の思い

 子供が楽しく遊んでいるのを見るのは嬉しいので、ゲームをやること自体を問題だと思う人は少ないでしょう。ゲームそのものよりも次のことが気になるのです。

 ・切り替えをする:時間は永遠ではないので、他のことをする時間を確保するためにはゲームをいつかやめる必要があります。そこの切り替えがとても難しそうなのです。

 ・いろんなことを経験してもらいたい:ゲームは楽しい、それはいい。でも他にもいろんなことが世の中にはある。ゲームほど没入しやすいものは少ないかもしれないけれど、漫画でもスポーツでも読書でもカードゲームでも勉強でもテレビでも・・・いろんな楽しいことを経験してもらいたい。いろんな引き出しを持っていてもらいたいのです。

 こんな思いをなんか偉い人が条例にしてくれるらしい・・・ということが支持を集めている理由だと思います。条例にしたところで何かが変わるわけではないのですが、条例という形でゲームする時間を制限することへのお墨付きを欲しがったというか。

 多くの方がおっしゃっていらっしゃる通り、親がしっかりしてればいいだけの話なんですけどね。

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反発に対して

 この条例に対していろんな反発する意見を見たので、それに対する僕個人の考えも書いておきます。

勉強やスポーツだって制限するべきでは?

 僕はそうだと思う。部活だからって何時間も毎日拘束するのはどうなのか、帰ってから勉強ばかりしてればいいのか?ってのはおかしいと思う。それぞれ時間を決めたり、目標を決めて切り返しながら取り組んだ方がいい。

大人のパチンコやスマホ中毒はどうなんだ?
 それも問題だとは思う。ただ大人の場合は(おそらく)自分で考えてその選択をしているはずなので、日々の生活に不具合が生じてない限り規制できない、自己責任、ということなんだと思います。良くないと思うけど。

制限すると大人になってむしろ中毒になってしまう(例:自分)。
 っていう意見を結構見たんだけど、これは自分が自分をコントロールできていない現状を親のせいにしてるだけかなって思う。そういう意味では親は正しくて、制限が必要な子だったんだなという感想です。

ゲームで学べることがある。
 それはそうだと思う。けど、大抵のことはゲームでしか学べないことではないかなとも思う。

将来のゲームのe-sports化に向けて
 本気で将来の職業とするつもりならありかもしれない。でもそれはおそらくプロ野球選手として成功するよりも難しいことであることは、大人ならわかる。そこまで割り切ってサポートできる親は少ないと思いますね。無難な人生を歩んでもらいたいのです。また野球とは違って大成しなかった時のリスクが・・・

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まとめ

 ゲームの時間制限ってことで、若い人たちが怒るのはわかるんですが、大人たちの心配もわかってあげて欲しい。しっかり切り替えをして、日々の生活に不具合が生じてないことを示していけば、誰も気にしなくなるはずですから。

 僕のような年寄りから見ると、今の子供たちは本当に楽しそうなことに囲まれていて羨ましい一方で、大変だなって感じます。そんな誘惑に打ち勝つのは相当な意志の強さが必要でしょう、頑張ってほしい。



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